※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
進一の銅メダル獲得に喜ぶ鉄也さんとサツエさん
3位決定戦のラドスラフ・ベリコフ(ブルガリア)戦では、2人も観客席の最前列で祈るような表情で試合を追った。「祈っていました。メダルを取れなかったら、みんなにどんな顔をすればいいのかと…。お願い、という感じでした」(サツエさん)。
湯元進一の応援団。写真下の左端が父・鉄矢さん
鉄矢さんは「決勝までは残ってほしかったなあ。銅メダルだったら、(北京五輪での)兄と同じでしょ。これで絶対に兄を超すことができなくなりました。決勝に進めば、明日、兄は必死になって決勝進出を目指すことになります」とも話し、もう一段上に行って、兄(健一)の刺激をしてほしかったような口ぶり。
それ以外にも、この4年間の成長度では健一を上回っているので、「やっぱり、もうひとついい色のメダルがほしかったなあ…」という思いがあるようだ。それでも「よくやったなあ、って褒めてやらにゃ、いかんですね」と最後は労をねぎらい、「(健一が)1回戦からバンバン行けるメダルだったと思います」と評価した。
最後に「あとは明日です。2大会連続のメダルは価値ある。4年間マークされて、そこで取れれば、すごい価値あるメダルになります」と、兄・健一の健闘を期待した。