2012.08.09

【ロンドン五輪第5日】女子55kg級・吉田沙保里(ALSOK)が3連覇達成! 72kg級・浜口京子(ジャパンビバレッジ)は初戦敗退

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 【ロンドン(英国)=増渕由気子】ロンドン五輪レスリング競技第5日は8月9日、ロンドン市内のエクセルで女子55kg級と72kg級の2階級が行われ、55kg級の吉田沙保里(ALSOK)が4試合を勝ち抜いて優勝。前日の伊調馨(63kg級=ALSOK)に続いて五輪3連覇を達成した。72kg級の浜口京子(ジャパンビバレッジ)は初戦で敗れ、敗者復活戦に回れなかった。
 
 吉田は初戦で2011年パンアメリカン選手権優勝のケルセイ・キャンベル(米国)を2-0で下し、3回戦でも2009年に59kg級で世界選手権に優勝したユリア・ラトケビッチ(アゼルバイジャン)を2-0のストレートで破って準決勝に進出。
 
 準決勝は5月のワールドカップ(東京)で敗れているワレリ・ジョロボワ(ロシア)との再戦。2kgオーバー計量のW杯に対し、リミット計量の今大会は吉田に分があり、冷静に試合を進めてストレートで勝利。決勝は、昨年の世界選手権決勝の相手、トーニャ・バービック(カナダ)が相手で、2-0で勝った。
 
 浜口は初戦の2回戦で昨年、今年のアジア選手権女王のグゼル・マニュロバ(カザフスタン)と対戦。第3ピリオドのクリンチにもつれ、ボールは浜口に出たが、攻撃権を生かし切れず1-2で黒星。マニュロバが次の試合で敗れたため、敗者復活戦に回れなかった。
 
 この日で女子の試合が終了。日本は金3個を取り、金メダルの数で2004年アテネ五輪と2008年北京五輪の2個を上回った。日本が金メダル3個以上取ったのは、1968年メキシコ五輪で金4個を取って以来の快挙。
 
 各試合結果は下記の通り。

 ◎女子

 【55kg級】吉田沙保里(ALSOK)       優勝=19選手出場
 
決勝 ○[2-0(3-0,2-0)]Tonya Verbeek(カナダ)
 
 《試合経過》第1ピリオドの序盤、吉田が会心の両足タックルで3点。そのあとはうまくさばいで時間に。第2ピリオドは、中盤にタックルで場外に押し出して1点。カナダ陣営は吉田が先に出たとチャレンジしたが、認められずさらに1点が追加され2-0で試合終了。
 
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準決勝 ○[2-0(1-0,2-0)]Valeriia Zholobova(ロシア) 
 
 《試合経過》開始30秒で吉田は片足タックルを決める。ジョロボワも後半アタックをかけるが吉田がうまくディフェンスする。第2ピリオドは後半、ジョロボワをがぶった吉田が、腕を取って返して2点を奪った。
 
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3回戦  ○[2-0(1-0,2-0)]Yuliya Ratkevich(アゼルバイジャン)
 
 《試合経過》立ち上がりはやや慎重になっていた吉田だが、第1ピリオドの中盤、吉田が片足タックルからテークダウンを奪って1点。第2ピリオドは、中盤にラトケビッチがタックルから吉田を持ち上げようとしたが、吉田はうまく潰す。ラトケビッチが巻きに来たところを、うまく乗って2点を奪った。
 
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2回戦  ○[2-0(1-0,1-0)]Kelsey Campbell(米国)
 
 《試合経過》第1ピリオドは48秒、相手のタックルを潰してバックポイント。第2ピリオドは1分8秒に右片足タックルで場外ポイント1点。ラスト5秒にタックルに入られも潰して終了。
 
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1回戦 BYE
 

 

 【72kg級】浜口京子(ジャパンビバレッジ)      11位=18選手出場

 
2回戦  ●[1-2(1-5,1L-1,0-4)]Guzel Manyurova (カザフスタン)
 
 《試合経過》第1ピリオド開始20秒、マニュロバが両足タックルを決め3失点。その後、浜口はタックルに行くが、つぶされてバックポイントを与えた。終盤にタックルで1点を奪うが、スイッチされて1失点。1-5と大差をつけられた。第2ピリオドは、序盤にバックポイントを奪われるが、ラスト15秒で会心のタックルが決まって1-1のラストポイントによって取り、ピリオドスコアを1-1とした。第3ピリオドは2分間、互いにけん制して終了。ボールピックアップは青の浜口に出たが、タックル返しくらって0-3。日本陣営はチャレンジしたが覆らず、0-4のスコアで終了した。
 
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1回戦 BYE