※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
日本選手団を激励する皇太子殿下
すでにロンドン入りしている選手を除き、ほとんどの代表選手が出席。レスリングの日本代表選手は全員出席した。式には皇太子殿下もご臨席され、「皆さんの活躍する姿は、多くの国民に希望を与え、とりわけ東日本大震災からの復興に取り組む人々を勇気付けるものとなると思います」と選手を激励された。
国歌斉唱には歌手の和田アキ子さんが登場。旗手を務める女子55kg級の吉田沙保里(ALSOK)は上村春樹・日本代表選手団団長(全日本柔道連盟会長)から日の丸の団旗を受け取り、緊張と誇らしさを持って村上幸史主将(陸上やり投げ/スズキ浜松AC)を介添えした。
日本の初めての五輪参加は1912年ストックホルム五輪。それからちょうど100年の節目ということもあり、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長、植村団長らが声をそろえ、節目の大会での選手の活躍を熱望。上村団長は「メダル数で世界5位を狙う」と目標を公言し、基幹となる競技の中にレスリングをあげ、多くのメダル獲得に期待を寄せた。
野田佳彦首相のあいさつ
壮行会には東日本大震災の被災地の子供達も参加し、いまだ処理が進まない震災がれきで作ったお守りを選手達にプレゼントした。選手退場時には、選手がサインしたボールを客席に投げ込み、応援のお返し。最後まで声援が絶えない盛大な壮行会に、選手は笑顔を見せていた。
レスリングでは旗手を務める吉田が25日に先陣を切って出発する。
(文・撮影=保高幸子)
■女子55kg級・吉田沙保里(ALSOK)「今日初めて団旗を受け取り、日本代表選手団旗手の重みを感じました。開会式で選手団の先頭を歩くのは緊張しますが、しっかり笑顔で歩きたいと思いました。壮行会では、本当にたくさんの方に応援していただいていると改めて思いました。その応援が私たちの力になっているので、ロンドンではしっかり自分のレスリングを出して金メダルを取りたいと思いました。被災した子供達にもメダルをもらい、この子達のためにも、元気を与えられるよう、ロンドンで活躍し勇気を与えられるような試合をしたいと思います」
■女子63kg級・伊調馨(ALSOK)「出発前に盛大な会を開いていただき、使命感を感じました。一般の方々に応援していただくことで日本選手団が一つになる壮行会というのは初めての経験で、うれしかったです。たくさんの応援を力に変えて自分のやりたいレスリングをしたいです」
■女子72kg級・浜口京子(ジャパンビバレッジ)「体調は万全なので、元気いっぱいで臨めるよう、期待に応えられるよう頑張りたいです。たまにプレッシャーから孤独感を感じることがありますが、今日、たくさんの人の応援をいただいて、ひとりじゃない、みんながついていると言う気持ちがしました。日の丸の重みを感じました。日本の代表として決意を新たに頑張っていこうと思いました」
![]() 上村団長から団旗を受け取る吉田沙保里 |
![]() 皇太子殿下に激励される吉田沙保里 |
![]() 代々木競技場第2体育館に集まった日本選手団 |
![]() 被災地の子供など一般の人も参加し応援した壮行会 |
![]() サイン入りボールを応援席に投げ込む米満達弘選手 |
![]() 被災地の子供からのお守りを見せる吉田(右)と村上主将 |