※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
今月27日に開幕するロンドン五輪(レスリングは8月5日から)に向け、最後となる全日本合宿が、女子は15日から、男子は16日から、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで始まり、17日には男子が練習を報道陣に公開した。(右写真)
公開練習には多くのマスコミが取材に訪れ、メダルの期待の高さを示した。高田裕司・協会専務理事のほか、前強化委員長の富山英明・協会常務理事、馳浩・協会副会長(衆議院議員)も訪れ、メダル獲得に向け代表を激励した。
佐藤強化委員長(専大教)は「追い込んでいるが、楽しく厳しく、質を高く、疲労を残さない練習メニューを行っている。今までずっと厳しいトレーニングをやってきて、いよいよだ、という気持ち。これから我々ができることは、心も体もいい状態で気持ちよく送り出すためのサポート。良い色のメダルに近づける」と力強く話した。
右わき腹の負傷のため途中から独自の練習メニューを行った男子フリースタイルの米満達弘(自衛隊)を心配する声もあったが、佐藤委員長は「今まで、けがでも世界2位やアジア王者になっている。タガビー(イラン)などライバル選手もレベルは高いが、米満にはいいタックルがある。最後には攻める選手が勝つ。湯元兄弟にも高谷にもそういう練習をやらせている。55、60、66kg級は(金メダルを)を取れる。五輪は何が起こるかわからない舞台だが、リスクサポートをして最大の力を発揮できるようにしたい」と、チーム全体の仕上がりの良さを示した。
報道陣の注目を集めた湯元兄弟
女子の合宿は24日まで続けられ、開会式で旗手を務める55kg級の吉田沙保里(ALSOK)は25日に現地へ向かう。
男子は出発まで同所で合宿し、グレコローマンは1日、フリースタイルは3日に現地へ向かう。
(文・撮影=保高幸子)