※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
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左から長谷川、松本、斎川、湯元の五輪代表選手
日体大レスリング部のロンドン五輪壮行会が7月14日、都内の全日空ホテルで行われた。
21世紀に行われた五輪でメダルを獲得した選手は、男子に限ると、ほとんどが日体大出身選手。毎回、安定して五輪選手を輩出し、日本のお家芸を守る中枢となっている日体大から、ロンドン五輪へは男子フリースタイル60㎏級の湯元健一(ALSOK)、グレコローマン55㎏級の長谷川恒平(福一漁業=青山学院大~日体大大学院卒)、同60㎏級の松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)、同96㎏級の斎川哲克(両毛ヤクルト販売)の4選手が出場する。
いずれも世界選手権のメダル、もしくはハイレベルな国際大会で優勝の経験がある選手ばかりで、五輪でのメダルの期待が膨らむばかりだ。
主催者挨拶として登壇した柳川益美OB会会長は「最近のオリンピックの優勝選手の平均年齢は26歳~27歳。今回の代表は平均年齢が26歳と、金メダルの適齢期。金メダルに大きな期待を寄せています。日体大レスリングの歴史を継承してほしい」と激励。来賓として登壇した具志堅幸司・日体大学部長(1984年ロサンゼルス五輪体操金メダリスト)は、自身が五輪の個人総合で金メダルを獲った時のことを回想。大会当日、会場に向かうバスの中で各種目のイメージトレーニングをし、そのイメージがそのまま現実になり優勝した話を披露した。
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出席OBと五輪代表選手
「成功することは、具体的に映像化することだ」と、成功への一つの道筋を示した。また「体操は1996年アトランタ、2000年シドニー五輪でメダルが獲れなかった。レスリングは1952年のヘルシンキ大会以来ずっと、60年間もメダルを取り続けている競技。今回さらに記録が64年連続になるように」と活躍を祈った。
福田富昭・日本協会会長は「ここにいる全員が金メダルの候補になれます。ソウル以来金メダルがないが、ロンドン五輪が(男子レスリングの)復活のチャンスになる。自信を持ってやることがメダルに繋がる。頑張ってください」と熱いメッセージを送った。(文・撮影=増渕由気子)
■男子フリースタイル60kg級・湯元健一(ALSOK)「2003年に日体大に入って9年間、力を蓄えました。ロンドン五輪では全力を出し切ってフリースタイルの代表として金メダルを取りたい」
■男子グレコローマン60kg級・長谷川恒平(福一漁業)「ロンドン五輪のレスリング競技の初日に試合があります。あとの選手が続けるように(いい結果に)したいです」
■男子グレコローマン60kg級・松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)「恩師、企業、厳しい練習をともにしている学生へ感謝の思いを忘れず、ロンドン五輪では表彰台の一番上に立ってきたいと思います」
■男子グレコローマン96kg級・斎川哲克(両毛ヤクルト販売)「僕はほかの3人とは違って96㎏級と重い階級です。いい意味で皆さんの思いを裏切って活躍してきたいと思います」
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