※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
世界レスリング連盟(UWW)は7月30日、5月からスタートし、1週間に5回程度の頻度でネット中継しているウェビナーが「5大陸から視聴者を集め大成功している」とホームページ上で報じた。
「ウェビナー」とは、ウェブ(web)とセミナー(Seminar)の造語で、オンラインによるセミナーのこと。新型コロナウィルスのパンデミック(世界的流行)によってコーチや審判が一堂に会することができなくなったため、オンラインで講義を実施。基本技術のアクションや、正しい判定(ポイント)などを1回につき約1時間、オンライン指導している。
1回の配信で160~200人の視聴があり、ある都市に対象者を集めるより多くの人が参加している、とアピールしている(注=ウェビナーは、その時間が終わっても視聴できるので、トータルの数はもっと多いと思われる)。UWW審判委員会のアントニオ・シルベストリ委員長は「UWWウェビナーは、世界中のレフェリーにレスリングの判定技術を学んでもらい、スキルアップするための最新の方法。(コロナウイルスでの)困難な期間中に連絡を取り合う機会を提供してきたことも評価したい」とコメントしている。
ただ、実施されている言語は、英語、フランス語、スペイン語で、8月からはロシア語が加わるが、当然のことながら(?)日本語でのウェビナーはなく、日本人にとっては敷居が高い。
最新技術は言うに及ばず、微妙な判定の時のポイントの付き方を知ることは、審判にとって欠かせないし、選手の競技力向上に必要なこと。今後も盛んになりそうなだけに、生中継では無理にしても、その後、字幕を入れてもらうなどのシステムが待たれる。