※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(取材・撮影=矢吹建夫)
エストニア・タリンで行われた世界ジュニア選手権に出場した男子グレコローマン・チームが8月20日、成田空港に帰国した。55k級の松井謙(日体大)が銅メダルを獲得した。
須藤元気監督(拓大監督)は「松井選手の3位決定戦は、最後の最後にがぶり返しで4点を取って、本当に素晴らしい試合でした。最後まで諦めなければ勝利をつかむことができる、という唯一のメダルです。そこで負けたら僕たちは手ぶらだった。松井選手が最後の数秒でグレコローマン・チームに光をもたらしてくれました」と話し、ホッとした表情。
全体的には、「 チーム全員が『悔しい』とか、『もう1回やりたい』と感じていると思う」と話し、一方的にやられたのではないことを説明した。「今回の選手は、このあと世界選手権やオリンピックなど大きな大会に出ていく選手たちだと思います。解団式の総括で、そういうふうに思うことは今回で最後にしよう、と伝えました」と言う 。
「とらえ方を変えるのが、生きる王道」いうのが同監督の持論。今回を“悔しい思いをした最後の試合”ととらえれば、「これから、どんどん強くなっていくと思います。活躍を期待しています」と話した。
■55㎏級優勝・松井謙(日体大)「3位決定戦は、最初に巻き投げの同じ技にかかりすぎました。何回か追いつけそうだったんですけど、差が開いてしんどかったです。でも、最後は追いつけて勝ててよかったです。全試合を通して、最初に点数を取られることが多くて、グラウンドに課題を感じました。帰ってからそこを重点的に練習して、次の試合でそのようなことがないように頑張ろうと思います」