※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
ブルガリア・ソフィアで行われた2019年世界カデット選手権に出場した男子グレコローマン・チームが8月6日、成田空港に帰国した。3位決定戦まであと一歩の選手はいたが、メダル獲得はなかった。
鈴木俊英監督(千葉・関宿高教)は「男子フリースタイルと女子が好成績だっただけに、メダルなしは申し訳ない」と話す一方、「世界と大きく離されていたわけではない」との感触も。65kg級の室山慶也(島根・隠岐島前高)は、優勝したベラルーシ選手との初戦はコーションのみによる0-2で負けたものであり、技で取られたポイントではないなど、「闘い方の工夫で勝つことができた試合もあった」と振り返った。
第1ピリオドはパーテール・ポジションなし、というテスト・ルールで実施された。幸い、日本協会の斎藤修審判委員長が世界レスリング連盟(UWW)のインストラクターとして参加しており、ルールについてしっかり指導してくれたので戸惑いはなかったという。そのおかげもあり、「第1ピリオドからスタンドで勝負をかける、という意識で積極的に攻めさせることができた」そうだ。
こうしたルール下でも、国別対抗得点で優勝したイランは、第1ピリオドはあまり攻めず、第2ピリオドにラッシュしてくる闘い方で来たとのこと。このルールが、将来採用されるかどうかは分からないが、「ルールを分析して闘う必要性も感じました」と話した。