※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
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全日本チームの基地、東京・味の素トレーニングセンターに寝泊りして競技力向上を目指す日本オリンピック委員会(JOC)エリートアカデミーの第4期生の入校式が4月6日、同所で行われ、レスリングの3選手も卓球(4選手)、フェンシング(5選手)とともに臨み、新天地での活動を正式にスタートした(右写真=左から梅林、阿部、乙黒の3選手)。
入校式では、初めに東日本大震災で犠牲となった人への黙とうが行われた。続いてJOC副会長の福田富昭・日本レスリング協会会長があいさつ。「世界のスポーツ界の年齢は下がっており、競技によっては10代で五輪金メダルを取る選手もいる。小さな時からきっちりとしたスポーツ教育をやり、将来、世界で活躍できる選手を育てるのがエリートアカデミー。先輩のいいところを見習い、世界で輝き、周囲のお手本となる選手になってほしい」とあいさつ。
JOCの福井烈・選手強化担当理事は「強ければ何をやってもいい、という人間になってはならない」と、学業もしっかりやることを含めて人間としての成長を求めた。
新入生の代表として、レスリングに入る梅林太朗選手が「階段を一歩一歩昇るように目標を達成していきたい。目標は3つあります。全国中学生選手権とインターハイで優勝すること、仲間としっかりやっていくこと、学校の勉強です。これまで支えてきてくれた家族やコーチへの感謝の気持ちを忘れず、目標を達成したい。大震災が起きた年に入校することになり、レスリングを通じ、日本を元気にできる選手を目指したい」と決意を述べた。(左写真=福田会長ほかレスリングの選手たち)
レスリングに入校したのは下記の3選手で、それぞれ希望を話した(カッコ内は前年度までの所属と主な成績)。
梅林太朗(千葉・小玉ジュニアクラブ=全国少年少女選手権5度優勝、昨年は51kg級)「入校式でのあいさつを指名され、びっくりしました。入校を決めたのは、設備が整っているからです。ここで練習すれば強くなれると思いました。実際に来てみて、やりがいがあると思います。いい成績を残すには、まず練習だと思います」
阿部敏弥(茨城・水戸市スポーツ少年団=全国少年少女選手権7度優勝、昨年は34kg級)「入校式ではすごく緊張しました。(トレセンは)こんなにすばらしい施設だということを見て、うれしくなりました。今は期待が6で、不安が4くらい。不安をなくすには、まず学校で友達をつくるなどして慣れることが必要だと思います。6月の全国中学生選手権で優勝を狙います」
乙黒拓斗(東京・GOLD KID'S=国少年少女選手権5度優勝、昨年は39kg級)「どういうところか不安はありましたけど、兄(昨年入校の圭祐選手)から話を聞いていて安心感もありました。入校式に出て、これから頑張る、という気持ちになりました。いい練習環境ですけど、自分の努力が一番必要だと思います」
3選手の入校により、JOCアカデミーのレスリング選手は高校生4人(男子1・女子3)、中学生6人(男子4・女子2)の計10人となった。エリートアカデミー合計では36選手となる。
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3競技12選手が入稿 |
福田富昭会長のあいさつ |
アシックスから
公式ユニホーム贈呈 |
梅林選手の決意表明 |