2011.04.01

ロシアが4階級で優勝…欧州選手権・男子フリースタイル

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 【ドルトムト(ドイツ)、ビル・メイ記者】欧州選手権の男子フリースタイルが3月29~30日、当地で行われ、60kg級のオパン・サト(ロシア)、66kg級のヤブライル・ハサノフ(アゼルバイジャン)、74kg級のデニス・チャーグシュ(ロシア)、84kg級のアナゾール・ウリシェフ(ロシア)、96kg級のケタグ・ガジュモフ(アゼルバイジャン)の5選手が昨年に続いての優勝を遂げた。チャーグシュとガジュモフは世界選手権に続いての優勝。
 
 ロシアは55kg級でもジャマル・オタルスルタノフが勝って4階級で優勝。国別対抗得点でも優勝した(右写真)。120kg級は昨年2位のファティ・カキログル(トルコ)が初優勝。
 
 96kg級世界王者のガジュモフは欧州3連覇。決勝はロシアで3、4番手くらいの若手のブラディスラフ・バイチャエフ相手に世界一の実力を見せ、アンクルホールドを3回転などで2-0(1-0,7-0)で快勝した(左下写真)。

 74kg級のチャーグシュも世界チャンピオンの実力を見せ、決勝はムサ・ムルタザリエフ(アルメニア)にスコアこそ2-0(1-0、1-0)だったものの、一方的な優勝。ムルタザリエフは66・74kg級で欧州選手権4度優勝したマハチ・ムルタザリエフ(ロシア)の弟。
 
 84kg級のウリシェフは決勝の第3ピリオド途中に投げられて1-3リードをされたものの、最後の最後にアンクル・ピック。それでも2-3で相手のグルジア選手が勝ったと思われたが、チェアマンが技術回避の警告も取って3-3へ。相手にコーションがあった関係で、ウリシェフが勝利を拾った。
 
 地元のドイツからは、昨年ドイツのブンデス・リーグに参加した松永共広選手(ALSOK)の所属クラブだったメンブリスのサバ・ボラギが66kg級に出場し、銅メダルを獲得、地元ファンの大歓声を受けた。
 
 各階級の成績は下記の通り(撮影もビル・メイ記者)。
 

 ◎男子フリースタイル

 
 【55kg級】=21選手出場
▼決 勝 Djamal Otarsultanov(ロシア)○[2-0(2x-2=big,8-2=1:47)]●Vladimir Khinchegashvili(グルジア)
▼3決戦 Vladislav Andreev(ベラルーシ)○[2-0(8-0=1:28,2-1)]●Ghenadie Tulbea(モンテネグロ)
▼3決戦 Makhmud Magomedov(アゼルバイジャン)○[2-0(7-0=1:08,7-0=1:05)]●Urs Wild(スイス)
▼準決勝 Otarsultanov○[2-0(5-0,2-0)]●Andreev
▼準決勝 Khinchegashvili○[2-0(1-1,2-1)]●Magomedov
 
 【60kg級】=22選手出場
▼決 勝 Opan Sat(ロシア)○[2-0(1-1,6-0=0:50)]●Sahit Prizreni(アルバニア)
▼3決戦 Anatolie Guidea(ブルガリア)○[2-0(1-0=2:03,4-1)]●George Bucur(ルーマニア) 
▼3決戦 Vasyl Fedoryshyn(ウクライナ)○[2-0(6-0,1-0)]●Marcel Ewald(ドイツ)
▼準決勝 Sat○[2-1(2-1,1-6,1-0)]●Bucur
▼準決勝 Prizreni○[2-0(2-1,1-1)]●Fedoryshyn
 
 【66kg級】=26選手出場
▼決 勝 Yabrail Hasanov(アゼルバイジャン)○[2-0(2-0,4-1)]●Leonid Bazan(ブルガリア)
▼3決戦 Adam Batirov(ロシア)○[2-0(1-0=2:08,2-0)]●Ali Shabanev(ベラルーシ)
▼3決戦 Saba Bolaghi(ドイツ)○[2-0(4-1,1x-1=last)]●Gergely Woeller(ハンガリー)
▼準決勝 Bazan○[2-0(1-0=2:07,2-0=2:04)]●Shabanev
▼準決勝 Hasanov○[フォール,1P=0:41(F2-0)]●Bolaghi
 
 【74kg級】=21選手出場
▼決 勝 Denis Tsargush(ロシア)○[2-0(1-0,1-0)]●Musa Murtazaliev(アルメニア)
▼3決戦 Gabor Hatos(ハンガリー)○[2-1(0-1=2:04,1-0,2-0)]●Agil Guliyev(アゼルバイジャン) 
▼3決戦 Davit Khutsishvili(グルジア)○[2-1(0-1,2-1,6-0=1:35)]●Kiril Terziev(ブルガリア)
▼準決勝 Tsargush○[2-0(1-0,2-0)]●Guliyev
▼準決勝 Murtazaliev○[2-0(1-0,1-1)]●Khutsishvili
 
 【84kg級】=28選手出場
▼決 勝 Anzor Urishev(ロシア)○[2-1(1-4,1-0,3x-3=caution)]●Dato Marsagishvili(グルジア)
▼3決戦 Sharif Sharifov(アゼルバイジャン)○[2-0(2-0,3-1)]●Maciej Balawender(ポーランド)
▼3決戦 Gheorgita Stefan(ルーマニア)○[フォール,2P=0:41(5-4,F5-0)]●Ibrahim Bolukbasi(トルコ)
▼準決勝 Urishev○[2-0(3-0,1-0)]●Sharifov
▼準決勝 Marsagishvili○[2-0(1-0,3-0)]●Stefan
 
 【96kg級】=23選手出場
▼決 勝 Khetag Gazyumov(アゼルバイジャン)○[2-0(1-0,7-0=1:17)]●Vladislav Baytsaev(ロシア)
▼3決戦 Pavlo Oliynik(ウクライナ)○[2-0(6-1,6-0=1:44)]●Hamza Koseoglu(トルコ)
▼3決戦 Nicolai Ceban(モルドバ)○[2-0(3-1,1-0=2:04)]●Edgar Enokyan(アルメニア)
▼準決勝 Baytsaev○[2-0(1-0,1-0)]●Oliynik
▼準決勝 Gazyumov○[2-0(1-0,1-0)]●Ceban
 
 【120kg級】=21選手出場
▼決 勝 Fatih Cakiroglu(トルコ)○[2-1(0-1=2:10,2-0,3x-3=last)]●Alexei Shemarov(ベラルーシ)
▼3決戦 Daniel Ligeti(ハンガリー)○[2-0(1-0,2-0)]●Nick Matuhin(ドイツ)
▼3決戦 Jamaladdin Magomedov(アゼルバイジャン)○[2-0(6-0=1:14,2-1)]●Ioannis Arzoumanidis(ギリシア)
▼準決勝 Cakiroglu○[2-0(1-0,2-0)]●Matuhin
▼準決勝 Shemarov○[2-0(1-0=2:02,6-0)]●Magomedov
 
 【国別対抗得点】
[1]ロシア 59点(金4・銀1・銅1)
[2]アゼルバイジャン 50点(2-0-3)
[3]グルジア 40点(0-2-1)