※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

男子の世界ジュニア選手権などの日本代表選考を兼ねたJOC杯ジュニアオリンピックは4月23日、神奈川・横浜文化体育館で開幕。東日本大震災の影響で、3月の全国高校選抜大会が中止となったため、高校生男子にとって今季初の全国大会となった。
昨年、ユース五輪で金メダルを獲得し、高校2年生で高校三冠王(全国高校選抜大会、インターハイ、国体)にも輝いた高橋侑希(三重・いなべ総合学園高=右写真)はジュニアに参戦。・フリースタイル55㎏級で大学生を相手に2試合を勝ち抜いてベスト8に駒を進めた。また2年前に高校生でジュニアのフリースタイル55㎏級を制した森下史崇(日体大)は2年ぶりの優勝へ向けて、昨年高校五冠王者(三冠王+JOC杯、全国高校生グレコローマン選手権)に輝いた前川勝利(早大)は2年連続優勝に向け、それぞれ好スタートを切った。
毎年1000人以上がエントリーし、大会初目の予定が消化できないことが同大会の課題だったが、今大会から男子高校生のジュニアとカデットの出場資格を厳しくする措置をとった。全体の出場選手は、昨年の1140人から970人となり、今年は予定試合をすべて消化でき、余裕をもった運営へ。主管の神奈川県協会関係者は「試合進行もスムーズにいき、1日目からレベルの高い試合が展開できて、(エントリー者削減は)成功」と胸をなでおろしていた。
今月2~3日のジュニアクイーンズカップ(東京・駒沢体育館)に続き、今大会も東日本大震災災害復興支援大会と銘打たれ、会場に募金箱が設置され、チャリティーTシャツの販売を行った。(文・撮影=増渕由気子)