※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
スウェーデン・クリッパン女子国際大会に出場した若手女子チームは、大会翌日の18日から中国やロシアを含む19ヶ国参加の合同合宿に参加。実力養成をはかった。参加選手は、シニアが約130選手、カデットが約50選手だった。
《参加国》日本、中国、イタリア、アルゼンチン、ロシア、ベラルーシ、ノルウェー、米国、スウェーデン、ハンガリー、ルーマニア、カナダ、エストニア、フィンランド、オーストラリア、フランス、リトアニア、ドイツ、カザフスタン
合宿は「カデット」「シニア50~59kg級」「シニア62~76kg級」の3部門に分かれ、カデットは地下1階にあるマット、シニアは1階体育館のマットを時間差で使用し、それぞれ1日2回の練習をこなした。
日本のカデット選手のうち、大会でも優勝した藤波朱理(三重・いなべクラブ=53kg級)、尾﨑野乃香(JOCエリートアカデミー/東京・帝京高=61kg級)、中井ほのか(愛知・至学館高=61kg級)の3選手は、けがに十分に気をつけつけることを前提に、シニア軽量級の練習に特別参加させたという。
吉村祥子コーチ(エステティックTBC)は「大会翌日の午前にもかかわらず、参加選手達が必死に練習する姿に、世界の女子レスリング選手の向上心と勝利への貪欲さを感じました」と振り返った。日本チームも試合での反省をもとに世界トップ選手に積極的に挑んでいたとのことで、「いい強化ができました」と言う。
重量級は、日本では選手が少なく、練習相手が足りない状況だが、この合宿にはかなりの数の選手が参加。日本では経験できない練習量をこなすことができ、女子強化委員会の課題のひとつである重量級強化が実践できたとのこと。
選手からは「オリンピックや世界選手権のメダリスト達とスパーリングを含めた練習ができてうれしい。ポイントを取れることも、ポイントを取られることもありましたが、多くのことを学べた」との声があったという。
同コーチは「日本にもたくさんのシニア世界トップ選手がいますが、世界のシニア・トップ選手との練習は、日本の次世代選手にとって大きな刺激となり、モチベーションがかなり上がりました。2020年東京オリンピックに向けて、さらには2024年パリ大会、2028年ロサンゼルス大会に向けて、いい強化となりました」と総括した。
初めて参加した日本協会の西口茂樹・強化本部長は「試合でも合宿でも全員が非常に頑張っていた。素晴らしい強化ができている」と評価した。
日本チームは21日に帰国する。