※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【ブダペスト(ハンガリー)、文・撮影=樋口郁夫】2018年世界選手権第7日のファイナル・セッションに国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(ドイツ)が来場。世界レスリング連盟(UWW)のネナド・ラロビッチ会長(セルビア)とともに試合を観戦した。
IOC会長がレスリングの世界選手権の会場を訪れるのは、2005年に当地で行われた大会にジャック・ロゲ会長が来て以来。
同セッションには、72kg級でドイツのフランク・スタエブラーが決勝に進出し、昨年の71kg級に続いての優勝を達成(2015年66kg級に続いて3大会連続優勝)。同国選手の快挙に、バッハ会長は試合後にバックステージに移って祝福した。
2013年にレスリングがオリンピック競技から外される危機を迎えた時、当時副会長だったバッハ氏は当初から除外反対の方針を打ち出し、レスリングのオリンピック存続をサポート。レスリングの存続が決まり、自身がIOC会長に就任後は、ラロビッチ会長をIOC理事に推してビューローメンバー入りさせるなど、レスリングを支援してきた。
このセッションでは、地元のハンガリー選手が2人も決勝に進出して1人が優勝。会場は熱狂の渦。IOC会長への十分なアピールとなったレスリング人気だった。