※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【ビシュケク(キルギス)】2018年アジア選手権第2日は2月28日、キルギス・ビシュケクで男子グレコローマン5階級が行なわれ、60kg級の太田忍(ALSOK)が3試合に勝って金メダルを獲得。67kg級の下山田培(警視庁)が2位、72kg級の井上智裕(富士工業)が3位に入賞した。
太田は初戦の2回戦で2016年アジア選手権59kg級優勝、今年1月のタクティ・カップ(イラン)でも優勝したカニベク・ゾルチュベコフ(キルギス)を撃破し、準決勝でイラン選手を破った。決勝は2014年のユース・オリンピックや2015年アジア・カデット選手権を制している19歳のリ・セウング(北朝鮮)と対戦し、第2ピリオド開始早々、11-2のテクニカルフォールで勝った。
太田は2014年大会で2位、2015年大会で3位になっており(いずれも59kg級)、3度目のアジア選手権出場で優勝を勝ち取った。国際大会は昨年7月の「ピトラシンスキ国際大会」(ポーランド)以来、5回目の優勝。
下山田はトルクメニスタン選手を破ったあとの2回戦で、昨年の66kg級世界王者のリュ・ハンス(柳漢壽=韓国)を相手の負傷による失格(インジュリー・タイム・オーバー)によって勝利。準決勝も中国選手を下した。しかし決勝は2016年リオデジャネイロ・オリンピック59kg級7位、1月のタクティ・カップで優勝したアルマト・ケビスパエフ(カザフスタン)に1-5で黒星。銀メダルに終わったが、2016年「ピトラシンスキ国際大会」から4大会連続で国際大会のメダルを手にした。
82kg級の前田祐也(鳥取・鳥取中央育英高職)は3位決定戦へ進んだものの、敗れて5位。97kg級の奈良勇太(日体大)は1回戦と敗者復活戦を連敗した。
男子グレコローマンはこの日で終了し、日本は「金2・銀2・銅1」を獲得。昨年の「金2・銀1」を上回った。国別対抗得点はウズベキスタンに7点及ばず、昨年と同じ4位だった。
各選手の成績は下記の通り。
【60kg級】太田忍(ALSOK) 優勝=11選手出場
決 勝 ○[Tフォール、3:20=11-2]Ri, Se-Ung(北朝鮮)
準決勝 ○[5-4]Beheshti Tala, Shirzad(イラン)
2回戦 ○[フォール、4:56=7-1]Zholchubekov, Kanybek(キルギス)
1回戦 BYE
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【67kg級】下山田培(警視庁) 2位=12選手出場
決 勝 ●[1-5]Kebispayev, Almat(カザフスタン)
準決勝 ○[6-5]Zhang, Gaoquan(中国)
2回戦 ○[負傷棄権、5:09=7-1]Ryu, Han-So(韓国)
1回戦 ○[フォール、3:42=9-2]Tazaev, Saidulla(トルクメニスタン)
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【72kg級】井上智裕(富士工業) 3位=12選手出場
3決戦 ○[Tフォール、5:01=11-0]Malik, Kuldeep(インド)
準決勝 ●[0-7]Makhmudov, Akzhol(キルギス)
2回戦 ○[4-0]Al Salihi, Taha(イラク)
1回戦 ○[6-5]Khalili, Majid Mohammadali(イラン)
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【82kg級】前田祐也(鳥取・鳥取中央育英高職) 5位=10選手出場
3決戦 ●[2-5]Kim, Jin-Hyeok(韓国)
2回戦 ●[Tフォール、5:12=1-9]Dilmukhamedov, Ashkat(カザフスタン)
1回戦 BYE
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【97kg級】奈良勇太(日体大) 10選手出場
敗復戦 ●[Tフォール、1:39=0-8]Dzhuzupbekov, Uzur(キルギス)
1回戦 ●[Tフォール、2:37=0-8]Assakalov, Rustam(ウズベキスタン)
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《国別対抗得点》
[1]キルギス 157点、[2]カザフスタン 156点、[3]ウズベキスタン 148点、[4]日本 141点、[5]イラン 129点、[6]中国 116点、