2012.05.26

元横綱朝青龍がモンゴルの優勝を宣言!

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(文・撮影=保高幸子)

朝青龍(右)と高田裕司専務理事

 モンゴル・レスリング協会名誉会長で女子ワールドカップ(W杯)のため来日している元横綱・朝青龍が5月25日、都内で記者団に相対し、モンゴル・チームの優勝を宣言した。

 朝青龍は「モンゴルは去年行われた世界選手権(トルコ・イスタンブール)で団体3位になり、私の第2の故郷・日本で開催されるワールドカップへの出場権を得ました。先ほどFILA(国際レスリング連盟)の役員の前で、『第2の故郷・日本へようこそ!』とあいさつさせてもらった」と、日本で開催されるW杯への特別な気持ちを吐露。

 「相撲では25回優勝して、突然の引退となったが、大鵬さんの32回の優勝を超え、33回の優勝が私の夢だった。今はアジアのレスリングを応援することが私の夢。アシックスさんにはチームのユニフォームを提供していただいているし、福田(富昭)会長、高田(裕司)専務理事にはいろんなサポートをしていただいて、感謝しています」と、この大会への思いを話した。

 朝青龍には、モンゴルの優勝を望む気持ちがあふれている。「相撲は1年に6回あるが、五輪は4年に1度。日本がボイコットしたモスクワ・オリンピックの時の高田さんが泣いて訴える映像を見て感動した。今回は(日本と)ライバル。きのうは高田さんとケンカしましたよ。『モンゴルは弱い! まだ早い。日本が優勝する!』と言われてね」と、冗談まじりに話すと、高田専務理事は「決勝でモンゴルに負けたら首をつりますよ」と応えるなど、その掛け合いは取材陣の笑いを誘った。

 高田専務理事は「モンゴルは五輪でメダルを取る実力がある」とモンゴル選手の力を認めている。「ただ、色では日本には敵わないでしょう」とけん制した。

 モンゴル女子は、4階級すべてでロンドン五輪の出場枠を獲得し、男女あわせて8階級で五輪へ出場する。女子はめきめき実力をつけてきている状況。今大会は「決勝で日本と闘ってほしい。楽しみですね。日本に負けないよう頑張りたいと思います」と話し、固い握手を交わした。