※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
左から磯川、中本、藤原、鈴木の各選手
出席した他競技の選手は、男子マラソンの藤原新選手(ミキハウス)、中本健太郎選手(安川電機)、ボクシング・ウエルター級の鈴木康弘選手(自衛隊)。
レスリングは、55kg級の湯元進一(自衛隊)、66kg級の米満達弘(自衛隊)、74kg級の高谷惣亮(ALSOK)、96kg級の磯川孝生(徳山大職)の4人のOBがロンドン五輪代表を決めた。前記の3選手はアゼルバイジャン・バクーで行われる男子ワールドカップに参加するため不在。6日前に五輪出場枠を取ったばかりの磯川のみが出席した。
磯川は「同僚や後輩が五輪出場を決める中、不思議と焦りはなかった。最終予選では、覚悟を決めたというか、背負うものを感じることなく闘え、それがいい結果につながった」と、土壇場での出場枠獲得を振り返り、「出場枠を取ったばかり、連戦続きだったので今のコンディションはよくないし、まだオリンピックは明確に見えていない。しかし、ロンドンがレスリング人生の集大成。準備をしっかりして臨みたい」と話した。
同席した西口茂樹部長の指導を問われると、「選手として、人間として、大きく成長させてもらいました。練習で怒られた記憶はない。唯一怒られたのは、テストを受け忘れた時」と話し、報道陣を笑わせた。
■2016年リオデジャネイロ五輪が5人の代表が目標!
不在の3選手はビデオにて“出席”。湯元が「金メダルを取って、こうした会(祝勝会)に出られるように」、米満が「男子レスリング24年ぶりの金メダルを目標に」、高谷が「自分の力を出し切って金メダルを目指す」と、それぞれあいさつした。
西口茂樹部長(左)と磯川
これだけの教え子を五輪の送りながら、同部長はロンドンには行かず、日本でテレビ応援するという。「(五輪期間中も)現役選手の指導をします。次のリオデジャネイロ五輪には最低でも5選手を出す。今から指導に力を入れます」ときっぱり。
このあと行われた壮行会では、アゼルバイジャンに行っている日本協会の福田富昭会長からのメッセージが朗読された。昭和40年代に拓大のコーチを務めた福田会長は「(五輪出場を決めて)喜びでひと息ついていると思うが、闘いはこれから。金メダルを目標に、日本国民に強い勇気と力を届けてほしい」と、拓大選手の健闘を期待した。
拓大出身選手の五輪代表は、豊田の前には1960年ローマ五輪の高比良政利(グレコローマン・フェザー級)と1964年東京五輪の中浦章(グレコローマン・ライトヘビー級)がおり、通算で7人。フリースタイルは今回が初の代表選手となる。
![]() 記者会見で話す磯川。左端が西口茂樹部長 |
![]() 会見のあとの壮行会には多数の関係者が訪れた |