※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
世界レスリング連盟(UWW)は6月13日のホームページで、国際オリンピック委員会(IOC)が2020年東京オリンピックでのレスリングの出場選手数枠を56人も減らした決定は、2013年のオリンピック除外騒動の時にIOCと交わした協定のひとつだったことを明らかにした。
レスリングをオリンピック競技として存続させるため、レスリングの出場枠の一部を他の競技に譲渡する条件があったもようで、それを受け入れていたという。
UWWのネナド・ラロビッチ会長は「レスリングがオリンピック競技として生き残るためには、オリンピック・ムーブメントを遵守するメンバーとなるべきことを理解している。今回の決定は、IOCが目指しているアジェンダ2020の目標達成に近づくものだ」とコメント。存続の危機すら叫ばれているオリンピックの発展に寄与するものとの見解を示した。
1896年にスタートした近代オリンピックは、100年を超えて多くの面で曲がり角を迎え、開催都市のコスト軽減や実施競技選定の見直しなど、中長期の改革を計画。2014年12月にモナコで行われた総会で「アジェンダ2020」として採択し、2020年大会から、若者を引きつける競技や開催国が望む競技の採用など、改革を順次実行していくことを決めていた。
同ホームページでは、リオデジャネイロ・オリンピックでのレスリングは、テレビ中継とオンラインで記録的な視聴者を獲得し、最も成功した大会だったと報じた。
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