2012.04.24

4・27~29五輪予選最終ステージ第1戦出場の男子フリースタイル・チームが中国へ

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 4月27~29日に中国・太原で行われるロンドン五輪予選の最終ステージ第1戦に出場する男子フリースタイルの3選手が4月23日、成田発の全日空で現地へ向かった(右写真)。いずれも先月末のアジア予選(カザフスタン)に出場した選手で、約3週間の練習を経ての再挑戦。

 井上謙二監督(自衛隊)は「今までやってきたことを信じ、選手が頑張れるよう最大限のサポートをしたい。全日本合宿もしっかりこなし、みんな気持ちの切り替えはできている」と話し、出場枠獲得への気持ちを話した。

 第2ステージを終わって、各階級とも14ヶ国が出場枠を獲得。今回出場する重量級は、欧州の強豪と呼べる選手の多くが出場枠を取っている状況。欧州からすれば東側への移動となり、時差の関係で肉体的にきつくなるのが普通。「有利なことは多い。追い風となることをすべてエネルギーにしたい」とする一方、「油断はできない。全力を尽くさせる」と気を引き締めた。

 小平清貴コーチ(警視庁)は、4年前の北京五輪予選で最後の2大会に出場しながら、あと一歩届かず、無念の思いを経験している。「あの気持ちを選手に味合わせたくない。厳しい中で、どう闘わせるかを考えていきたい」と言う。

 アジア予選でどの選手もいい試合をしており、「だれもが、もうひと踏ん張りで勝てる、という自信は持っている」と見ている。「この大会で3階級を決めて帰ってきたい」ときっぱり。

 ■84kg級・松本篤史(ALSOK)「全力で出場枠を取りにいくだけです。オリンピックに出るためのいいステップになるよう、自分の力を出し切る。アジア予選でも動きは悪くなかった。それができれば結果はついてくると思う」

 ■96kg級・磯川孝生(徳山大職)「自分の持っている力を出せるように、試合に臨むまで最大限の準備をします。アジア予選のあと、すぐに気持ちは切り替えた。あとは体調をベストに持っていくだけでした。うまくできたと思う」

 ■120kg級・荒木田進謙(専大クラブ)「やってきたことを出し、悔いの残らないよう全力を尽くします。(アジア予選のあとの)気持ちの立て直しはばっちりです」

24日には男子グレコローマン3階級が出発する。

《五輪出場枠獲得状況》

男子フリースタイル 84kg級 96kg級 120kg級
男子グレコローマン 74kg級 84kg級 120kg級

 


 ◎日程

4月27日(金) 男子フリースタイル55・60・66・74・84・96kg級
   28日(土) 男子フリースタイル120kg級、男子グレコローマン55・60・66・74・84kg級
   29日(日) 男子グレコローマン96・120kg級、女子48・55・63・72kg級


 ◎役員

【総監督】佐藤満(専大)、【テクニカルディレクター】久木留毅(専大)

【男子フリースタイル監督】井上謙二(自衛隊)、【同コーチ】小平清貴(警視庁)

【男子グレコローマン監督】伊藤広道(自衛隊)、【同コーチ】松本慎吾(日体大教)

【ドクター】中嶋耕平(国立スポーツ科学センター)、【トレーナー】川﨑淳(ハンズコーポレーション)

【帯同審判】斎藤修(千葉・佐倉東高教)、沖山功(香川・香川中央高教)


 ◎選手

 【男子フリースタイル】

▼84kg級 松本篤史(ALSOK)

▼96kg級 磯川孝生(徳山大学職)

▼120kg級 荒木田進謙(専大クラブ)

 【男子グレコローマン】

▼74kg級 鶴巻宰(自衛隊)

▼84kg級 天野雅之(中大職)

▼120kg級 新庄寛和(自衛隊)