岡澤ナツラだけが慶大選手じゃない-。19年ぶりの東京開催となった2026年ドンキホーテ杯全日本ビーチ選手権で、JOCジュニアオリンピックカップ(JOC杯=4月26日)に出場したばかりの瀧澤勇仁(慶大2年)がシニア男子80kg級を制し、ワールドシリーズの代表候補権を手にした(U20-80kg級でも優勝しているので、U20世界選手権の代表候補へもなっている)。
躍進する慶大の旗頭と言えば、2024年に慶應義塾高から64年ぶりにインターハイ王者となり、昨年は1年生にして全日本学生選手権と全日本大学選手権でともに2位に躍進した岡澤ナツラが思い浮かぶ。瀧澤も、2024年国民スポーツ大会で優勝して慶大へ進み、チームを支える一人。
しかし、岡澤が優勝したJOC杯でも3位に終わり、常に2番手という立ち位置。進学後、初の優勝に「素直にうれしいです」と喜びを表した。岡澤ナツラが先を行っていることに「悔しい部分もあった」とのことで、追いついたことにホッとした様子でもある。
試合は5選手参加の総当たりリーグ戦となり、ハンガリー帰りの穴田禅侍(E.G.DINER、法大卒=関連記事)と3勝1敗で並んだ。勝点もテクニカルポイントも同じ。失点の差でかろうじて上回り、薄氷を踏む思いでの優勝だったので、喜びも格別。
参加の動機は「世界選手権に出てみたいから」。昨年、先輩の佐藤秀一郎ら慶大の選手が世界で闘っているのを見て、参加してみたくなったと言う。ただ、ビーチに参加するのは初めてで、練習も特別にやっていなかった。
幸いだったのは、JOC杯へ向けて心身を仕上げており、その勢いでこの大会に臨むことができたこと。挑んでみて、「グレコローマンに近いですね。(自分の得意な)フリースタイルのタックルには全然入れませんでした。ヒザをついてしまう怖さがありますし、場外際の攻防でもためらってしまいます」と言う。
何はともあれ、優勝は気持ちがいいこと。今月の明治杯全日本選抜選手権や来月の東日本学生リーグ戦に全力を尽くすのは言うまでもないが、世界のビーチで通用するために「グレコローマンの練習にも取り組みたい」と話し、ワンランクアップを目指す。