2026年風間杯全国高校選抜大会の個人対抗戦71kg級は関東予選4位の土肥利羽(栃木・足利大附)が6試合を勝ち抜いて優勝。同高から2000年の中村友之(76kg級=当時足利工大附)以来、26年ぶりのチャンピオンに輝いた。
土肥は「うれしいです。これまで3位とかが多く、中学時代から通じて初の全国タイトルです。頑張ってきた自分を褒めたいと思います」と、まず自分自身をねぎらった。関東予選1位の中納京介(埼玉・花咲徳栄)がケガで最初から棄権し、近畿予選1位の小林賢弥(大阪・大体大浪商)も3回戦で棄権したことで、「自分がやるしかない、という気持ちになった」と振り返る。
そうした追い風だけではなく、「ふだんの練習を出せたのが、勝てた要因だと思います」と話し、強豪不在という理由だけが優勝できた要因ではないことを強調した。
決勝の横瀬悠生(石川・志賀)戦は、相手の片足タックルをつぶし、前方からエビ固めをがっちり決めた。8階級の決勝の中で唯一のフォール勝ち。「タックル入られてから(のカウンター攻撃)が得意です。入ってきた相手が崩れたので、『いける』と思いました。このクラッチを絶対に離さない、と気持ちを強く持ち、意地でフォールまでもっていきました」と言う。
東京でレスリングを始め、クレージービー~MTX ACADEMYを経て、栃木県の高校に活路を求めた。同高は、かつてインターハイの学校対抗戦で優勝したこともある強豪チームで、昨夏のインターハイで出場55回を誇る伝統校。オリンピアンも輩出している(谷津嘉章、宮内輝和)。2000年代に入って団体、個人とも全国王者から遠のいていたが、最近、復活の兆しが見えていた。
2024年インターハイ学校対抗戦で3位となり、個人戦でも全国高校生グレコローマン選手権や国民スポーツ大会でチャンピオンが誕生。伝統復活は確実に進んでいる。
土肥は、この大会で同高から26年ぶりの優勝という事実に喜びを表す一方、「チャンピオンの座を奪われないように努力していきたい。インターハイと国民スポーツ大会での優勝を目指す」と気を引き締めた。
関東予選で敗れた中納京介(前述)には、昨年のJOCジュニアオリンピックでも敗れている。選抜王者になって立場が変わった次回の闘いは負けられまい。ちなみに、同高からのインターハイでの優勝は、1996年の舩越聡(56kg級)以来、生まれていない。1976・77年以来の学校対抗戦での優勝とともに、大きな目標ができたことだろう。