2026.03.05NEW

【福井県女子合宿・特集】3人の子どもを参加させた甲子園優勝監督、「スポーツ界全体で福井県を盛り上げたい」

 福井県のレスリングの振興を目指して開催した女子トップ選手の合宿(2月26日~3月2日、敦賀市)。中日には地元のキッズ選手と、これからレスリングに取り組んでほしい子ども達が体験参加した練習会が行われた。

 初心者体験コースには、敦賀気比高校の野球部指揮官として北陸で初の全国制覇(2015年選抜)を成し遂げた東哲平監督の姿が、3人の子供とともにあった。「レスリングをやらせる」というより、いろんなスポーツをやらせて試させるという段階で、そのひとつとして今回の体験会に参加させたという。

▲3人の子どもを体験会に参加させた敦賀気比高野球部の東哲平監督と、指導した鏡優翔選手

 高校のレスリング部からときに強豪が出ることもあり、校内でトレーニング風景を見たり、敦賀市で行われた大会に応援に駆けつけたこともあって、レスリングは馴染みのあるスポーツ。「すばらしいトレーニングをしている。野球にも生かせないかな、と思うこともあります」と言う。

 野球で全国一に輝いたことが、福井県のスポーツ界の活性化に大きく貢献したはず。その問いに「どうなんですかね…」と苦笑いして謙そんしたが、冬は雪と寒さでグラウンドでの練習ができなくなり、授業料免除などの特別待遇はない中から成し遂げた野球部の全国一が、他競技に波及し、励みとなったことは間違いあるまい。

 「どんな競技でも、全国一になることは難しいと思います。私は野球で頑張っていますが、スポーツ界全体で福井県を盛り上げてほしい」と話し、レスリングにもエールを送る。

▲タックルに挑戦!

『気比に行けば甲子園に出られる』という気持ちではダメ!

 東監督は、北陸から全国一の快挙を達成したのみならず、現在、米大リーグ・レッドソックスでプレーしている吉田正尚選手をはじめ多くのプロ野球選手を育てた名匠。高校野球界では有名な指導者だ。昨年3月の全国高校選抜大会では5年連続出場を成し遂げ、全国一返り咲きに情熱を燃やしている。

 その大会前に毎日新聞のインタビューに答えた言葉は、あらゆる高校スポーツに通じる言葉であろう。

「『気比に行けば甲子園に出られる』とか、軽い考えは先に否定しておきます。『甲子園では楽しそうに見えるかもしれないけど、練習では毎日泣いてるよ。甘いことは絶対ないよ』と。それでもうちでやりたい、という覚悟が、入部の条件。それだけは変えようがありません」

 全国一を成し遂げた名監督に学び、レスリングでの飛躍も期待される。