2026.02.24NEW

【特集】モンゴル女子の再浮上を目指すスクバータル・セウゲドルジ監督に聞く

《関連記事=モンゴルの育英大合宿》

 モンゴルの育英大合宿には、女子のスクバータル・セウゲドルジ・ヘッドコーチも参加している。再浮上を目指す同監督に聞いた。(通訳:バトバヤル・ナムバルダグワ=育英大3年)

▲練習を見つめるスクバータル・セウゲドルジ・ヘッドコーチ(右端)


--日本で練習することになった経緯をお聞きしたい。

セウゲドルジ・ヘッドコーチ(HC) パリ・オリンピックではモンゴルから4人が出場しましたが、惜しいところで負け、メダルを取れませんでした。日本はすばらしい成績を残しましたので、その強さを吸収したかった。栄総監督の尽力によって日本で練習することができ、とても感謝しています。

--日本のレスリングに接しての感想をお願いします。

セウゲドルジHC とてもいい練習ができています。日本選手はテクニックだけでなく、練習に臨む姿勢が素晴らしい。全員が盛り上がって、いい練習ができています。

--その日本に追いつくには、どういった練習が必要だと思いますか?

セウゲドルジHC 日本の練習のシステムと、練習への気持ちの熱さを見習うことだと思います。モンゴルは、気持ちの面で足りないと思います。

練習量が足りず世界トップから後退

--モンゴル女子は、2010年代、3人もの世界チャンピオンが生まれました(バチェチェグ・ソロンゾンボルド=2010・15年、チェレンチメド・スヘー=2014年、オーコン・プレブドルジ=2017年)。なぜ、そこから落ちてしまったのでしょうか?

セウゲドルジHC 世界一を維持するための練習量が足りなかったのではないか、と思っています。ここに来てから1週間たちましたが、選手はもう疲れています。体力がないことで、世界一を維持できなかったのではないでしょうか。

--栄総監督が就任してから、どう変わりましたか?

セウゲドルジHC 1月の国内大会のときに来てくれ、大会のあと選手の指導をしてくれました。とても厳しい練習でしたが、理にかなった練習だと思いました。この指導を受け続け、ついていけるようになれば、実力はアップすると思います。

(注)栄総監督によると、大会のあと、選手はしばらく休むつもりだったそうだが、「(自分が)ここに来た意味がないじゃないか」として練習させたという。外国からコーチが来ても、「大会のあとだから」として休むことを優先する雰囲気があったようだ。栄総監督は、そうした姿勢を「変えることから始めた」と話した。

▲ときにマットに上がり、選手の相手をするセウゲドルジ・ヘッドコーチ

--今年はアジア選手権、アジア大会、世界選手権と続きますが、目標は?

セウゲドルジHC どの大会もいい結果を目指して頑張るだけです。

--具体的なチャンピオンの数、メダルの数は決めていませんか?

セウゲドルジHC 具体的な数字は決めていません。全体的にいい成績を残し、世界で闘えるだけのチームにしたいと思っています。

--その向こうにあるのは、ロサンゼルス・オリンピックのチャンピオンですね。

セウゲドルジHC そうですね。全階級で出場し、1人でもチャンピオンを誕生させることが目標です。

--今後、日本に来る予定は?

セウゲドルジHC できれば何度も来たいと思います。今のところ6月に日本合宿の話があります。

▲モンゴルの強化に向けて団結する栄和人総監督とスクバータル・セウゲドルジ女子ヘッドコーチ(右)。左は男子フリースタイルのヘッドコーチ