Rough Diamond 代表 本多尚基
(フィギュアフォークラブ代表)
2026年2月13日(金)~15日(日)、全国から小学6年生の女子選手5名がRD(Rough Diamond)合宿に集まりました。彼女たちはこれまで何度も全国大会で顔を合わせ、勝敗を分けてきた関係です。2026年1月の全国少年少女選抜選手権大会では、準決勝や決勝で対戦した選手同士もいます。試合会場では挨拶を交わすことはあっても、ゆっくり言葉を交わす機会はほとんどなかったそうです。
そんな5人が、小学生最後の冬に、同じ場所で練習し、生活をともにしました。
中学生になるまで、あと1か月。この時期は、競技人生における大きな分岐点です。レスリングは決して競技人口が多いスポーツではありません。特に小学校から中学校へ進学するタイミングで、競技を離れる選手が少なくないのが現実です。それぞれの選択は尊重されるべきものです。
しかし一方で、「それでも続けたい」と思う選手が、環境の変化の中で孤独を感じてしまうこともあります。
私・本多自身、2人の娘がレスリングを続けています。この年代特有の揺れや迷いを、親としても指導者としても見てきました。身体の変化、友人関係の変化、価値観の広がりなど、思春期に差しかかるこの時期に、競技を続けるという選択を支える環境は、決して当たり前ではないと感じています。
だからこそ、2016年1月9日にRDを立ち上げました。RDは、女子小・中学生が所属の枠を越えてつながるコミュニティです。強化だけを目的とする団体ではありません。やるときは本気でやる、オフは思いきり笑う。そのメリハリを大切にしながら、「仲間として本気で戦える関係」を育てています。
現在、RDには46名が所属しています。内訳は、中学生17名、小学生33名、年長2名、高校1年生1名。北海道から鹿児島まで、11都道府県に広がっています。現在の活動拠点は東京と鹿児島の2拠点です。RD東京では主に毎週土曜日に練習を行い、指導は本多と井ノ口美優の2名で担当しています。
定期的に参加する選手もいれば、試合会場での交流を中心とする選手もいます。学年も地域も所属も違います。それでも「女子レスリングが好き」という一点でつながっています。この横のつながりこそが、競技を続ける力になると信じています。
今回の合宿も、単なる強化合宿ではありませんでした。原宿を散策し、共同生活を送り、同じ布団で眠り、食事を囲み、語り合いました。ライバルとしてしか見えていなかった相手の一面を知り、理解し合う時間となりました。そして彼女たちは、次のように話してくれました。
■ 今井園乃(その=東京・ARC所属)「ずっと仲良くなってみたいと思っていました。相手のことを知らないままきつい練習をするのではなく、相手のことをよく知ってからの方がリラックスできると思いました」
【保護者の声】
ライバルとして戦ってきた子たちと一緒に生活し、同じ目標に向かって練習できたことは大きな経験になりました。中学生になる前に、こうした環境を用意していただけたことに感謝しています。
【2025年度 競技成績】
・全国少年少女レスリング連盟 最優秀選手賞
・全国少年少女選手権大会 優勝
・全国少年少女選抜選手権大会 優勝
・全日本女子オープン選手権 優勝
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■ 品川いち(和歌山県・新宮ジュニア所属)「強くなりたいと思って参加しました。マットの上ではライバル関係ですが、マットを下りたら普通の友達として接することができてよかったです。みんなでギュウギュウになって寝たのが楽しかったです。
【保護者の声】
真剣勝負をしてきた相手と一緒に過ごし、笑い合える関係になれたことは本当に大きな財産です。レスリングがさらに好きになったと感じています。
【2025年度 競技成績】
・全国少年少女選抜選手権大会 3位
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■ 阿部ひなた(北海道・サッポロウォリアーズ所属)「北海道から一人で参加しました。強い女子選手がたくさん参加していると聞いて、来たいと思いました。みんなを見ていて、私も頑張らなければいけないと思いました」
【保護者の声】
遠方からの参加でしたが、それ以上の価値がありました。全国に仲間ができたことが、これからの大きな支えになると思います。
【2025年度 競技成績】
・全日本女子オープン選手権 準優勝
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■ 古田乙峰(おとね=東京・フィギュアフォークラブ所属)「自分の苦手なところや不得意なところを改善したいと思って参加しました。普段できない相手とやって、自分の良いところも悪いところも分かりました。初対面の人とも仲良くなることができました」
【保護者の声】
強い選手たちの中でもまれる経験は、技術だけでなく心の成長にもつながったと感じています。環境が人を育てると実感しました。
【2025年度 競技成績】
・全国少年少女選手権大会 優勝
・全国少年少女選抜選手権大会 3位
・全日本女子オープン選手権 準優勝
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■ 岡田ニカ(栃木県・足利スパイダー所属)「いろいろな女子選手がいると聞いて参加しました。一緒に練習したいと思っていました。みんなが力を抜かない練習をしていて刺激になりましたし、仲も深まったと思います」
【保護者の声】
同じ目標を持つ仲間と出会えたことが何よりの収穫です。競技を続けていくうえで、大きな心の支えになると感じています。
【2025年度 競技成績】
・全国少年少女選抜選手権大会 準優勝
・全国少年少女選手権大会 3位
合宿の終わりに、ある選手がこう話してくれました。「この合宿で、もっとレスリングを頑張れると思った」
それは勝敗の話ではありません。仲間を知り、支え合い、本気でぶつかれる関係を得たという実感です。RDの活動はすべてボランティアで行っています。そして何より、各所属チームの先生方のご理解とご協力があってこそ成り立っています。心より感謝申し上げます。
強くなることと、続けることは、必ずしも同じではありません。しかし、続けられる環境があってこそ、強さは育ちます。46名という規模は決して大きくありません。それでも、この横のつながりは女子レスリングの未来にとって大切な土台になると信じています。レスリングが好きだという気持ちを、安心して持ち続けられる場所でありたい。RDの挑戦は、これからも続きます。
現在、RDでは新規メンバーを随時募集しております。所属長の許可をいただいたうえであれば、どなたでも歓迎いたします。
https://ffc.themedia.jp/pages/6708096/page_202301051025
そして、もしRDの理念や活動に賛同していただける方がいらっしゃいましたら、同じ志を持つ仲間とともに、全国に新しい活動拠点を増やしていきたいと考えています。その拠点で子どもたちを支えてくださる指導者の皆さまにも、ぜひ力を貸していただけましたら幸いです。女子レスリングの未来を、地域の垣根を越えて、ともに築いていけることを願っています。
RDへの参加方法について
https://ffc.themedia.jp/pages/6708096/page_202301051025
上記をご確認の上、所属長の許可を得てから、フォームに入力してください。その後、LINE(ID ffcw)で本多までご連絡ください。
RDのInstagramでは、日々の活動レポートや今回の合宿のインタビュー動画も掲載しています。ぜひご覧ください。
https://www.instagram.com/rd_wrestling/