西日本レスリング界の発展を目指し、今年から冠のついた大会が加わった「San-E Cup 関西オープンレスリングフェスティバル」。第1回大会は、九州・四国勢同士の決勝となり、全日本学生選手権3位の実力を持つ二宮健輝主将(日本文理大)が率いる九州・四国Aチームが、同Bチームを破って栄冠を獲得した。
戦力均衡を目指してチーム分けしただけに、決勝は2勝2敗の互角の闘いへ。最終のフリースタイル64kg級は、九州共立大の選手同士の対戦となった。Aは昨年の西日本学生新人選手権グレコローマン63kg級優勝の杉本壮汰。2024年全日本大学グレコローマン選手権では3位に入っている。Bは2023年西日本学生新人選手権グレコローマン55kg級3位の半田智。
ともに栃木・足利附大高卒。キッズ時代から対戦を繰り返してきた両者が優勝を争う巡り合わせとなった。
結果は、一進一退の末、杉本が終了間際に貴重なテークダウンを奪って逆転勝ち。チームを優勝に導いた。杉本は「みんなが頑張ってくれたおかげであり、自分の力での優勝ではありません」と謙そんしつつ、第1回大会の優勝に貢献できたことは「よかったです」とにっこり。
半田とはキッズ時代から何度も闘っているので、やりづらい面はあったそうで、現在での練習は「自分の方が勝つことが多いと思いますけど、負けるときもあります。(自分の“本業”はグレコローマンで)フリースタイルは接戦です」とのこと。それであっても、2勝2敗の状況で自分の出番になったことが「率直に言って、うれしかった」と、勝てばヒーローになれる状況での出陣に、気持ちは高まったようだ。
リーグ戦とは違い、緊張で体が硬くなることはなかった。どの選手も、悲壮感なくレスリングを楽しんでいることが感じられる大会。こうした気持ちのもとで闘うことは、「人によって違うと思いますが、いい経験になると思います」と言う。ふだん交流できない選手とチームメートになり、勝利を目指して団結したことも「とてもいい機会だし、うれしかったです」と振り返った。
優勝を決めたことは「自信になります」と言う。九州共立大の選手が決勝のマットで多く闘っていたこともあり、「チームにとってもプラスになります。全員の成長につながる大会になったと思います」と話し、個人とチームの今年の健闘を誓った。
■九州・中国Aチーム:池松和彦監督(福岡大)の話「素晴らしい大会の第1回の優勝チームになれて、よかったです。選手は伸び伸びやっていました。リーグ戦とは別の雰囲気。いい試みだと思います。試行錯誤しながら、全体のレベルアップを目指していければいいと思います。他チームの選手との交流は必要なこと。将来にもつながる交流の機会を持ってほしい」
■九州・中国Bチーム:比江島監督(日本文理大)の話「どっちに転ぶか分からない試合も多かった。決勝は、勝てたかもしれなかったので残念です。選手から『○○とやりたい』と言ってくるケースもあり、勝敗にかかわらず、選手にとっていい経験になったと思います。私自身も、楽しめた、という気持ちです。今回の経験を(リーグ戦などの)公式戦でも生かしてほしいです。他大学選手とのコミュニケーションもでき、いい大会でした」