2025年天皇杯全日本選手権第2日は12月19日、東京・駒沢体育館で前日開始のオリンピック階級・男女6階級の敗者復活戦とファイナルが行われ、現役世界チャンピオン同士の決勝となった女子68kg級は、65kg級世界チャンピオンの森川美和(ALSOK)が68kg級世界チャンピオンの石井亜海(クリナップ)を5-3で撃破。昨年の65kg級に続いて5度目、68kg級では2019年以来、6年ぶり2度目の日本一に輝いた。
同76kg級は昨年2位の松雪泰葉(ジェイテクト)が、パリ・オリンピック優勝のあと約1年4ヶ月ぶりに実戦復帰した鏡優翔(サントリー)をラスト1.6秒で逆転勝ち。2019年以来、6年ぶり2度目の優勝を成し遂げた。
男子グレコローマンは、82kg級世界選手権3位で階級を上げた吉田泰造(日体大)が、全日本学生選手権優勝の磯江大成(日体大)を6-0で破り、昨年の82kg級に続いての優勝を達成した。同選手はこの日で「19歳7ヶ月25日」。10代の男子グレコローマン全日本王者は、昨年までに吉田を含めて6人。10代のうちに2度目の優勝を達成したのは今大会の吉田が初めて。フリースタイルでは、2002年120kg級の田中章仁(当時専大)が19歳で2度目の優勝を達成しているので、吉田は男子で2人目の「10代で2度の全日本王者」となった。
同97kg級は世界選手権代表の仲里優力(松尾建設)と国民スポーツ大会優勝の鶴田峻大(自衛隊)の対決となり、鶴田が勝って2021年以来、4年ぶりの優勝を達成した。
男子フリースタイル57kg級は国民スポーツ大会決勝と同じ顔合わせとなり、吉田(前述)と同期の小川大和(日体大)が佐々木風雅(自衛隊)にリベンジして優勝。「19歳3ヶ月17日」での全日本王者となった。男子フリースタイルで歴代10位の年少チャンピオンとなる。
同125kg級は山本泰輝(自衛隊)が園田平(自衛隊)との同門対決を制し、6年連続8度目の優勝を達成した。
各階級の成績は下記の通り。
《一覧表》=優勝決定階級
| WW68kg | WW76kg | FS57kg | FS125kg | GR87kg | GR97kg |
【68kg級】=8選手エントリー
▼決勝
森川美和(ALSOK)○[5-3]●石井亜海(クリナップ)
▼3位決定戦
北出桃子(至学館大)○[5-3]●松山楓(法大)
星野レイ(神奈川大)○[フォール、1:51=8-0]●横山琉愛(埼玉・埼玉栄高)
---------------------
【76kg級】=8選手エントリー
▼決勝
松雪泰葉(ジェイテクト)○[4-2]●鏡優翔(サントリー)
▼3位決定戦
山本和佳(東新住建)○[フォール、2:08=10-0]●中野咲羅(日体大)
藤田眞妃琉(群馬・前橋育英高)○[フォール、3:50=10-0]●駒田真琴(神奈川大)
【57kg級】=21選手エントリー
▼決勝
小川大和(日体大)○[6-5]●佐々木風雅(自衛隊)
▼3位決定戦
弓矢健人(日体大)○[VSU、1:48=11-0]●河野兼多朗(中大)
永井陸斗(日大)○[8-4]●古澤大和(大阪・大体大浪商高)
▼敗者復活戦2
河野兼多朗(中大)○[VSU、5:24=11-0]●由井廉太郎(近大)
永井陸斗(日大)○[VSU、3:59=11-0]●二宮健斗(星和工業)
▼敗者復活戦1
二宮健斗(星和工業)○[15-8]●前田悠樹(東京・自由ヶ丘学園高)
---------------------
【125kg級】=11選手エントリー
▼決勝
山本泰輝(自衛隊)○[3-0]●園田平(自衛隊)
▼3位決定戦
藤田宝星(日大)○[4-0]●織山昭成(中大)
伊藤飛未来(自衛隊)○[VSU、1:22=10-0]●三橋柚汰(新潟県協会)
【87kg級】=9選手エントリー
▼決勝
吉田泰造(日体大)○[6-0]●磯江大成(日体大)
▼3位決定戦
矢作元貴(法大)○[4-3]●村山貴裕(青森県協会)
本橋矢大(拓大)○[フォール、2:02=6-1]●稲本喬弘(関大)
---------------------
【97kg級】=17選手エントリー
▼決勝
鶴田峻大(自衛隊)○[1-1]●仲里優力(松尾建設)
▼3位決定戦
千田淳貴(日体大)○[3-2]●松本倖希(石川・志賀高)
塩川貫太(長野県競技力向上対策本部)○[7-5]●金澤空大(早大)
▼敗者復活戦
千田淳貴(日体大)○[不戦勝=負傷]●中原陸(自衛隊)
金澤空大(早大)○[2-1]●天野雅之(中大職)