2025.11.20

今季の小野正之助(ペンシルベニア州立大)は「レッドシャツ」、NCAA王座獲りは来シーズンへ

 山梨学院大を休学して米国の最強大学、ペンシルベニア州立大学(ペンステート)に進んだ2024年世界選手権・男子フリースタイル61kg級優勝の小野正之助が、今シーズンは全米大学(NCAA)の大会に出場できないレッドシャツとしての登録となることが分かった。小野が本サイトに明らかにした。

 NCAAにからまない大会や対抗戦には出場できるので、今シーズンはカレッジスタイルのレスリングに慣れ、来シーズンのNCAA王者を目指すことになる。また、来月の天皇杯全日本選手権(12月18~21日、東京・駒沢体育館)への出場を明言した。

▲ペンステートのユニホームに身を包んだ小野正之助=本人提供

 レッドシャツの選手に登録された理由は不明だが、あるメディアは、カエル・サンダーソン・ヘッドコーチの「資格ガイダンスに応じて状況が変わる可能性がある」とのコメントを報じており、編入した場合の規定による可能性がある(注=詳細は不明)。

 同ヘッドコーチは「マサはすばらしい戦力です。レスリングが大好きで、ペンシルベニア州立大学が大好きで、ここにいることが大好き。授業でも好成績をおさめている。見ていて本当にうれしい。本当にすばらしい選手だ。信じられないほどのレスラーだよ」と高く評価。12月に帰国して日本で試合に出場するので、「今はその準備をしている」と説明した。

 世界チャンピオンがNCAAに新加入するのは初めてのケースであり、今春の入学決定後から周囲の期待は高まっていた。同州立大のスポーツを扱う「Nittany Sports Now」は、「小野選手のこれまでの実績を見れば、待つだけの価値があると言えるだろう」と報じた。

 小野は、来月の全日本選手権に向けて闘志を燃やす一方、「英語のできる高校生で、ペンステートに入りたい人は僕に連絡してください」と、自分に続く選手を求めている。

▲ファイティングポーズをとる小野正之助=本人提供