2025.10.31

11.21~24デフリンピック・レスリング競技(東京・府中)に男子のべ9選手が出場

 聴覚障がい者の総合競技大会「デフリンピック」が11月15~26日に東京都、静岡県、福島県の19会場で開催され、21日(金)~24日(月=祝)に東京・府中市立総合体育館で行われるレスリング競技(男子両スタイルのみ)に、のべ9選手が参加する。レスリング競技自体は1961年のヘルシンキ大会から実施されていたが、日本からの参加は初。

▲全日本選抜選手権4位の実績もある曽我部健(日亜化学工業)=2025年7月、撮影=布施鋼治

 デフリンピックの東京招致が動いていた2020年、日本レスリング協会にレスリング実施の話が持ち込まれ、当時の馳浩副会長が前向きに検討。競技入りを果たした。2024年6月にトライアウト(適性を判断するための実技試験)が実施され、何度かの練習会を経て代表が決まった。

 両スタイルに出場する曽我部健(日亜化学工業)は、徳島・三好高時代の2001年に全国高校生グレコローマン選手権で優勝し、世界ジュニア選手権にも出場。国士舘大へ進んで2004・05年JOCジュニアオリンピックで優勝し、アジア・ジュニア選手権へ出場して5位に入賞。全日本社会人選手権で6回、全国社会人オープン選手権で3回の優勝があり、全日本選抜選手権でも最高で4位(2015年)と、一般の大会でも成績を残している。

 世界では、デフリンピックとオリンピック・世界選手権の両方に参加した選手もいて、61・69年デフリンピックで優勝したファブラ・イグナチオ(イタリア)は、1955年世界選手権でも優勝している(関連記事)。

▲今年の全日本社会人選手権で5位に入賞した三浦桂吾=撮影・布施鋼治

 日本選手団は下記の通り。

《関連記事》
■2025年8月6日:【特集】スローガンは「邁進」(まいしん)、目標に向かって、ひたむきに進む新生・天理大(下)=久米田忠裕
■2025年7月18日:【2025年全日本社会人選手権・特集】出場選手の声=曽我部健
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■2024年6月25日:2025.11東京デフリンピック・レスリング競技(府中市開催)へ向けてトライアウトを実施
■2023年11月27日:2025年11月のデフリンピック・レスリング競技の開催場所は東京・府中市、障がい者のためのレスリング普及が加速するか
■2020年3月20日:【特集】世界では半世紀以上の歴史! 日本でもスタートするデフ・レスリング


日本選手団役員

【男子フリースタイル・コーチ】湯元健一(大体大職)
【男子グレコローマン・コーチ】鶴巻 宰(自衛隊)

日本代表選手

【男子フリースタイル】
▼65kg級 久米田忠裕(天理大)=2004年12月21日生まれ、20歳。北海道出身
▼74kg級 船川真央(ミライト・ワン)=1986年7月27日生まれ、39歳。静岡県出身
▼86kg級 三浦桂吾(日本スポーツ振興センター)=1984年2月21日生まれ、41歳。長崎県
▼125kg級 曽我部健(日亜化学工業)=1984年1月22日生まれ、41歳。徳島県出身

 【男子グレコローマン】
▼60kg級 渡辺健太(若松社寺)=1974年12月15日生まれ、50歳。岐阜県出身
▼67kg級 久米田忠裕(天理大)=同上
▼77kg 級 船川真央(ミライト・ワン)=同上
▼87kg級 三浦桂吾(日本スポーツ振興センター)=同上
▼130kg級 曽我部健(日亜化学工業)=同上