2025.10.30NEW

【2025年世界選手権・特集】健闘選手の話(西内悠人)

(2025年10月27日、セルビア・ノビサド / 取材・写真提供=布施鋼治)


 ■男子フリースタイル65kg級5位・西内悠人(日体大=3位決定戦で悔しい敗北)「確実に、自分に体力がない。具体的にいうと、タックルに入って入られての攻防の体力がない。国内なら、言い方は悪いですけど、一瞬でも休憩できる場面みたいなことがあったりするけど、海外はそういうことはさせてくれない。休憩しようとしたときに狙われる。勝ちへの執着心みたいなものが全然違うと感じました。別に油断していたわけじゃないけど、流れ的にいったん攻め手をゆるめるような瞬間に狙われたので、そこが国内と世界の違いかなと思います。

 ずっと世界を夢見て、日体大でやっていますけど、まだ自分と世界との差が大きかったかな、と思います。今回(先輩で同じ階級の)清岡幸大郎さんはドイツのブンデスリーガに行っているので、直接言われたわけではないですけど、DMを通じて『勝ち切ってこい』と、3位決定戦に進んだあとには『しっかりとメダルを持って帰って来てくれ』と伝えられていた。それができなかったので申し訳ない気持ちでいっぱいです。世界で勝てる清岡さん、(樋口)黎さんとは、まだ差があることを痛感しました」