(2025年9月13~21日、クロアチア・ザグレブ)
【女子62kg級】
元木咲良(Motoki, Sakura=育英大助手)
2002年2月20日生まれ、23歳。小中学生時代は全国大会の2位や3位が多かった。埼玉・埼玉栄高に進み、2018年ジュニアクイーンズカップ・カデット(現U17)で優勝し、世界カデット選手権でも優勝。育英大に進み、2021年全日本選抜選手権57kg級2位と飛躍したが、前十字靭帯の断裂で戦列を離脱。ブランクを乗り越え、2022年にジュニアクイーンズカップで優勝。全日本選抜選手権とプレーオフも勝ち抜き、59kg級でU20とシニアの世界選手権出場権を獲得。U20は優勝したが、シニアは3位。
その後の全日本選手権で62級へアップし、世界チャンピオンの尾﨑野乃香を破って優勝する殊勲。2023年の全日本選抜選手権でも優勝し、2階級にわたって2年連続で世界選手権へ出場。銀メダルに終わったが、パリ・オリンピックの代表に内定。同オリンピックでは4試合を勝ち抜いて優勝した。
2025年全日本選抜選手権とプレーオフは、パリ大会68kg級代表の尾﨑野乃香との代表争いとなり、勝ち抜いて世界選手権へ出場。決勝で終了間際の大逆転によって優勝を勝ち取り、3世代目の世界一に輝いた。
■元木咲良の話「(決勝は)3点リードして、彼女がシングルレッグで攻めてきた時は、2点許しても大丈夫だと思ったんです。逆転されたとき、『これはまずい。またもやここまで来て勝てないのか?』と思いました。タックルが失敗した時に『ああ、もう終わりだ』と思いました。振り返ると、彼女が背中に乗っていました。投げれば何とかなると思いました。全力を尽くして投げました。返せたかどうかは分かりませんでした。本当に運が良かったんです。」
3年前と2年前、この舞台で負けました。オリンピックで優勝した後も、あの時の失望感と劣等感は消えませんでした。でも、負けたことで強くなり、今の自分があります。ここで勝てて本当にうれしいです。(U23世界選手権で優勝すればグランドスラム)挑めるのは、多くの人の支えを得て、苦難を乗り越えてきたからだと思います」(UWWサイトより)
※2025年9月23日:【2025年世界選手権・特集】3度目のミラクル・ストーリー! 雑草選手がグランドスラムに王手
《1回戦~決勝の成績》=ブラケット
決 勝 ○[5-4]Kim, Ok Ju(北朝鮮)
準決勝 ○[VSU、4:15=14-1]Purevdorj, Orkhon(モンゴル)
3回戦 ○[VSU、2:44=10-0]Kolawole, Esther Omolayo(ナイジェリア)
2回戦 ○[負傷棄権、0:08=2-0]Szabo, Nikoletta(ハンガリー)
1回戦 BYE
【表彰式】
[1]元木咲良(日本)
[2]Kim, Ok Ju(北朝鮮)
[3]Tandelova, Amina(UWW=ロシア)
[3]Purevdorj, Orkhon(モンゴル)
[5]Kolawole, Esther Omolayo(ナイジェリア)
[5]Dudova, Bilyana Zhivkova(ブルガリア)