(2025年9月13~21日、クロアチア・ザグレブ)
【女子57kg級】
ヘレン・マルーリス(Maroulis, Helen Louise=米国)
1991年9月19日生まれ、33歳。父はギリシャ人。2011年世界選手権55kg級5位。2012年ロンドン・オリンピックは逃したあと、同年の世界選手権に出場し、決勝に進みながら吉田沙保里に完敗だった。2014年世界選手権3位のあと、2015年世界選手権55kg級で初優勝。
その後、オリンピック階級の53kg級へ落として2016年リオデジャネイロ・オリンピックに出場。決勝で吉田を破って優勝した。米国女子として初のオリンピック・チャンピオン。2017年に58kg級で世界選手権を制したが、2018年世界選手権57kg級で脳しんとうに見舞われ、しばらくマットを離れた。復帰して2021年東京オリンピック3位のあと、同年の世界選手権で4年ぶりの世界一に輝いた。
その後、櫻井つぐみが壁になって世界一から遠ざかり、2024年パリ・オリンピックは銅メダルに終わったが、3大会連続でメダル獲得。今年、ランキング大会第4戦の優勝を経て、4度目の世界チャンピオンに輝いた。決勝はソン・イルシム(北朝鮮)に1-2からラスト5秒に2点を取っての逆転勝ちだった。
■ヘレン・マルーリスの話「(決勝の相手は)素晴らしく、手ごわい選手だと分かっていた。彼女の映像を全部見で、『なんて強いんだ』と思いました。(勝機を)本当に、本当に、本当に、本当に、心の底から探し出さなければならなかった。大接戦の末、勝機が自分のところにやって来た。本当に感謝しています。
(春から血管の問題を抱え、本格的な練習に復帰したのは約2週間前)6分間の闘いができるほどコンディションが整っていないから、フォール勝ちを目指していました。現時点で、選手活動を続けるかどうかは未定です。(藤波朱理が57kg級で闘うので)ぜひ彼女と対戦したいです。長年レスリングをやってきて、最高の選手と闘いたいと思っています。彼女は本当に素晴らしい選手です」
《1回戦~決勝の成績》=ブラケット
決 勝 ○[3-2]Son, Il Sim(北朝鮮)
準決勝 ○[フォール、3:11=5-0]Khoroshavtseva, Olga(UWW=ロシア)
3回戦 ○[フォール、2:57=5-0]德原姫花(日本)
2回戦 ○[フォール、1:00=5-0]Emine CAKMAK(トルコ)
1回戦 BYE
【表彰式】
[1]Maroulis, Helen Louise(米国)
[2]Son, Il Sim(北朝鮮)
[3]Khoroshavtseva, Olga(UWW=ロシア)
[3]Hong, Kexin(洪可新=中国)
[5]Kurachkina, Irina(UWW=ベラルーシ)
[5]德原姫花(日本)