2025.10.16NEW

友寄汰志(日体大)が2年連続学生二冠王者を目指す…10.18~19全日本大学グレコローマン選手権・展望(各階級)

(2025年10月18~19日、東京・駒沢体育館)

《大会要項》 《大学対抗得点・展望》 《大会サイト》


大会スケジュール

10月18日(土)午前10時 1回戦~準決勝/全階級
   19日(日)午前10時 敗者復活戦・3位決定戦・決勝/全階級


各階級展望

※正選手のエントリーをもとにした予想で、直前の負傷等が勘案していません

エントリー選手
(正選手のみ)
55kg 60kg 63kg 67kg 72kg
77kg 82kg 87kg 97kg 130kg

 【55kg級】=11選手エントリー

 全日本学生選手権を制した白川剣斗(育英大)に挑むのは、同3位の二宮健輝(日本文理大)、U20世界選手権3位の森下大輔(日体大)。進学後、初めて全国制覇を成し遂げた白川がその勢いを持ち込めるか。二宮の西日本の意地、世界への飛躍を始めた森下の成長ぶりが、それを上回るか。

 西日本学生選手権2位の沖田光晴(周南公立大)、同3位の沼田将吾(帝塚山大)が、二宮とともに西日本の躍進を生み出すことができるか。

▲全日本学生選手権で爆発した白川剣斗(育英大)のリフト技。今大会でもさく裂するか?


 【60kg級】=23選手エントリー

 全日本学生選手権と国民スポーツ大会を制した五味虹登(育英大)はU23世界選手権出場のため欠場。同大学からは、JOCジュニアオリンピックを制してU20世界選手権出場を経験した中島拓摩が出場する。7月の東日本学生選手権(春季)新人戦でも優勝しており、一気に大学の王者へ登りつめるか。

 全日本学生選手権2位の德原誠馬(専大)にとっては、王者獲りの絶好のチャンス。中学以降で初の全国タイトルの奪取なるか。同選手権3位の大垣内蓮斗(神奈川大)髙山瑛渉(九州共立大)も同じで、この好機をものにしたい。昨年3位で負傷のため戦列を離れていた金澤孝羽(日体大)が復帰戦に挑む。高校生(東京・自由ヶ丘学園高)で2022年全日本選手権55kg級を制した実力を、この階級でどこまで通用するか。

 フリースタイルで学生トップレベルの実力を持つ勝目大翔(山梨学院大)が、このスタイルに挑む。高校(静岡・飛龍)で全国高校生グレコローマン選手権優勝の経験がある。


 【63kg級】=12選手エントリー

 全日本学生選手権優勝の島崎翔悟(専大)が大学二冠王者に挑む。同選手権では3位以内の4選手のうち3選手が専大選手。層の厚い練習環境の中で培った実力を見せられるか。同2位の徳比嘉未仁(日体大)はU23世界選手権出場で、同大学からのエントリーはないので(注=10階級中8階級までのエントリーのルールのため)、この機会をしっかり勝ちたいところ。

 西日本学生選手権優勝の山田康介(関学大)、同2位の杉本壮汰(九州共立大)らの西日本勢の躍進はあるか。

▲学生二冠王者を目指す島崎翔悟(専大)


 【67kg級】=24選手エントリー

 全日本学生選手権優勝の長谷川虎次郎(育英大)、同2位の荻野海志(山梨学院大)、同3位の屶網剣勝(拓大)の3選手が出場する階級。昨年優勝の長谷川が連覇を達成するか。

 荻野は、専門はフリースタイルながら、2022年のこの大会では63kg級でも2位に入っており、グレコローマンもこなす選手。屶網とともに全日本学生選手権で長谷川に敗れたリベンジに挑む。

 八隅士和(早大)は、高校生(東京・自由ヶ丘学園高)だった昨年、JOCジュニアオリンピックU20、全国高校生グレコローマン選手権、国民スポーツ大会のグレコローマンのタイトルを制覇した。どこまで台頭するか。全日本学生選手権63kg級3位の米田祐太郎(専大)、西日本学生選手権72kg級優勝の大関勁心(九州共立大)らが優勝争いに加われるか。


 【72kg級】=18選手エントリー

 全日本学生選手権優勝の本名一晟(育英大)は77kg級にエントリー、昨年2位の菊田創(青山学院大)はU23世界選手権出場のため不出場。育英大からは、U20世界選手権67kg級5位の鈴木飛来が出場する。国際大会の経験をいかして学生のタイトルを手にするか。

 本来のスタイルではないが、昨年3位の冨山悠真(山梨学院大)が、今年は優勝争いに加わるか。昨年の全国高校生グレコローマン選手権と国民スポーツ大会で優勝している小菅慶士(拓大=静岡・飛龍卒)が、どこまで食い込むか。

 西日本からは、昨年の西日本学生選手権82kg級優勝の谷川光星(周南公立大)、2年連続で西日本学生新人選手権を制した小塚彪(近大=フリースタイルも2年連続制覇)に期待がかかる。


 【77kg級】=20選手エントリー

 全日本学生選手権優勝の友寄汰志(日体大)が2年連続学生二冠王者を目指す。U23世界選手権出場を逃し(予選で4月からの社会人選手に敗れる)、そのエネルギーをぶつけたいところ。同72kg級優勝の本名一晟(育英大)がこの階級にエントリー。国民スポーツ大会77kg級で2位に食い込み、この階級でもやれる実力を見せた。学生王者2人が決勝を争うか。

 同2位のデンジャフィールド・ルーシアス・アポロ(神奈川大)、同3位の仲松天希(九州共立大)、JOCジュニアオリンピックカップU20優勝の角出直生(東洋大)が優勝戦線に浮上できるか。

 フリースタイルで実績を残している山口叶太(中大)は、グレコローマンでも東日本学生選手権(春季)・新人戦優勝の成績を残している。上位へ食い込めるか。

▲2年連続学生二冠王者を目指す友寄汰志

▲1階級上の学生王者に挑む72kg級学生王者の本名一晟(育英大)。育英大の団体優勝の鍵をにぎる闘いとなりそう


 【82kg級】=6選手エントリー

 一昨年優勝で今年の全日本選抜選手権2位の掛川零恩(早大)はU23世界選手権出場のため不参加。シニア世界選手権で銅メダル獲得の吉田泰造(日体大)が1年生王者を目指す。オリンピック階級へのアップを視野に入れているので、最後の82kg級の試合が予想される。世界3位の強さをしっかり見せられるか。

 全日本学生選手権優勝の松崎繕弘(拓大)、同3位の服部創太(神奈川大)、U23全日本選手権2位の森洋勝(明大)、昨年3位の矢作元貴(法大)らの意地が期待される。


 【87kg級】=22選手出場

 全日本学生選手権優勝の磯江大成(日体大)はU23世界選手権に出場。日体大からはJOCジュニアオリンピックカップU20優勝の鬼塚一心が出場する。昨年の全日本選手権と今年の全日本選抜選手権でともに3位の実力者。初の学生タイトルを目指す。

 全日本学生選手権2位の稲本喬弘(関大)、同3位の本橋矢大(拓大)佐藤秀一郎(慶大)、同82kg級2位の谷﨑工之助(山梨学院大)、同3位の渡邊虎汰郎(育英大)、U23全日本選手権2位の目黒航太(国士舘大)らが鬼塚の優勝を阻止できるか。

 フリースタイルでU20世界選手権92kg級5位の金澤空大(早大)は、グレコローマンでも全日本選抜選手権97kg級3位と両スタイルをこなす選手。JOCジュニアオリンピックカップU20のフリースタイル86kg級2連覇で、初めてグレコローマンに挑む淺野稜悟(中大)とともに、どこまで上位に進出できるか。

▲全日本学生選手権で2位に躍進した稲本喬弘(青=関大)。今大会でも西日本学生界の意地を見せられるか


 【97kg級】=21選手エントリー

 全日本学生選手権優勝の北脇香(早大)はU23世界選手権出場のため不出場。同2位の濱田豊喜(中大)、同3位の植木優斗(東洋大)佐々木優太(育英大)のだれが空いた座を奪うか。

 西日本学生選手権優勝の磯谷輝(近大)、U23全日本選手権3位の千田淳貴(日体大)も優勝争いに加わる可能性は十分。JOCジュニアオリンピックカップU20で優勝し国民スポーツ大会で3位に入った片松龍誠(拓大)が勢いに乗って1年生王者を勝ち取るか。

▲全日本学生選手権の準決勝で対戦した濱田豊喜(赤=中大)と佐々木優太(育英大)。今度は決勝で顔を合わせるか


 【130kg級】=17選手エントリー

 バトバヤル・ナムバルダクワ(育英大)ソビット・アビレイ(山梨学院大)の留学生同士の闘いが再現されるか。ナムバルダクワは2年連続優勝を目指す。

 全日本学生選手権3位の春風飛翼(周南公立大)、東日本学生選手権(春季)・新人戦優勝の岩崎和志(中大)、JOCジュニアオリンピックカップU20優勝で西日本学生選手権も制した三宅紘誠(九州共立大)、JOC2位の岩澤泰紀(福岡大)らが、2強の牙城に迫れるか。