2025.10.15

【2025年フォーデイズ杯全日本女子オープン選手権・特集】「緊張もあるし、勝つことの難しさもありました」…復帰戦で優勝の櫻井つぐみ(育英大助手=57kg級)

 昨年のパリ・オリンピック女子57kg級優勝の櫻井つぐみ(育英大助手)が2025年全日本女子オープン選手権の女子57kg級にエントリーし、3試合に勝って優勝した。今年5月のビーチレスリングのワールドシリーズ代表選考会に出場しているが、マットでのレスリングはオリンピック以来、約1年2ヶ月ぶり。「レスリングの難しさをあらためて感じましたが、優勝できてうれしいです」と、久々の試合を振り返った。

▲1年2ヶ月ぶりに実戦のマットに上がった櫻井つぐみ=提供・PINFALL(撮影:保高幸子)

 オリンピック直後は次の目標を見つけるのが難しく、試合に出ることを決められなかったと言う。地元の高知で後輩を指導する中で、「自分も出てみようかな」と思って参加を決意。オリンピック・チャンピオンといえども、試合となると「緊張もあるし、勝つことの難しさもありました」とのことだが、勝てばうれしいし、「試合が楽しいな、と思いました」と言う。

 ただ、この優勝が次のオリンピックを目指すスタートということではなく、次に出場する大会は「決めていない」と言う。現在は高知大学の大学院でスポーツ芸術文化の勉強中。「いろんなことに挑戦しながら今後のことを決めていきたい」とし、これが本格的な復帰戦ではないようだ。

 「地元の高知県にどう貢献できるかを考えながら、勉強しています」と、新たな分野との兼ね合いもあるが、練習は毎日やっていると言う。気持ちの盛り上がり次第では、藤波朱理(日体大)の階級アップで激しさが増すことが予想される57kg級への参戦もありうるが、どうなるか。

▲現在は高知で父・優史さん(中)とともにキッズ選手を指導している櫻井つぐみ。今後の出場予定は白紙とのこと=提供・PINFALL(撮影:保高幸子)