2025.09.27

アジアが5階級で優勝、米国が3階級制覇…2025年世界選手権・男子フリースタイル

 2025年世界選手権の男子フリースタイルは9月13~16日、クロアチア・ザグレブで行われ、日本2階級、イラン2階級、北朝鮮1階級とアジアが半分の5階級を制し、2028年にロサンゼルスでオリンピックを控える米国が3階級で優勝した。

▲2階級を制して国別対抗得点で優勝のイラン=提供・PINFALL(撮影:保高幸子)

 57kg級は、2023年アジア大会2位で今年のアジア選手権を制したハン・チョンソン(北朝鮮)が優勝。同国の男子では、2014年に57kg級をヤン・キョンイルが制して以来の世界一へ。イランは、65kg級決勝でラフマン・アモウザドハリリがパリ・オリンピック決勝で敗れた清岡幸大郎(カクシングループ)にリベンジして2度目の世界一へ。125kg級は、パリ・オリンピックで2位に終わったアミール・ザレが、2021・23年に続く優勝を成し遂げた。

 米国は、97kg級で2016年オリンピックと世界選手権を3度制しているカイル・スナイダーが通算5度目の世界一へ。86kg級はザヒド・バレンシア、92kg級はトレンド・ハイドレイのパンアメリカン選手権優勝の選手が世界一に輝いた。

 79kg級は、74kg級でパリ・オリンピックに出場したゲオルギオス・コウギオウチディス(ギリシャ)が勝ち、同国の男子で初の世界チャンピオンへ。61kg級は2021年東京オリンピック57kg級優勝のザウール・ウグエフ(UWW=ロシア)が勝ち、今大会の3スタイルを通じて、ロシア勢から唯一優勝した。

 97kg級に出場した2023年世界選手権と昨年のパリ・オリンピック優勝のアフメド・タジュディノフ(バーレーン)は、準決勝でオリンピック3位のアミラリ・アザルピラ(イラン)に敗れ、3位決定戦で勝って3位に終わった。

 各階級のファイナルは、下記の通り。


男子フリースタイル

 【57kg級】=31選手出場

 ▼決勝
Chongsong HAN(北朝鮮)○[12-9]●Bekzat ALMAZ UULU(キルギス)

 ▼3位決定戦
Arsen HARUTYUNYAN(アルメニア)○[7-4]●Roman BRAVO YOUNG(メキシコ)
Gulomjon ABDULLAEV(ウズベキスタン)○[3-1]●Vladimir EGOROV(マケドニア)

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 【61kg級】=26選手出場

 ▼決勝
Zavur UGUEV(UWW)○[11-2]●Ahmad JAVAN(イラン)

 ▼3位決定戦
Assylzhan YESSENGELDI(カザフスタン)○[10-8]●Jax FORREST(米国)
Nuraddin NOVRUZOV(アゼルバイジャン)○[フォール、2:18 =6-0]●Kum Hyok KIM(北朝鮮)

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 【65kg級】=34選手出場

 ▼決勝
Rahman AMOUZAD(イラン)○[VSU、2:52=10-0]●清岡幸大郎(日本)

 ▼3位決定戦
Real WOODS(米国)○[3-1]●Peiman BIABANI(カナダ)
Umidjon JALOLOV(ウズベキスタン)○[7-3]●Ibragim IBRAGIMOV(UWW=ロシア)

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 【70kg級】=29選手出場

 ▼決勝
青柳善の輔(日本)○[5-1]●Tulga TUMUR OCHIR(モンゴル)

 ▼3位決定戦
Ernazar AKMATALIEV(キルギス)○[8-2]●Arman ANDREASYAN(アルメニア)
Nurkosha KAIPANOV(カザフスタン)○[VSU、4:47=13-2]●Vasile DIACON(モルドバ)

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 【74kg級】=35選手出場

 ▼決勝
髙橋海大(日本)○[負傷棄権、4:07=8-2]●Chermen VALIEV(アルバニア)

 ▼3位決定戦
Zaurbek SIDAKOV(UWW=ロシア)○[2-2]●David CARR(米国)
Taimuraz SALKAZANOV(スロバキア)○[3-1]●Yones EMAMI(イラン)

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 【79kg級】=27選手出場

 ▼決勝
Georgios KOUGIOUMTSIDIS(ギリシャ)○[3-2]●Levi HAINES(米国)

 ▼3位決定戦
Mohammad NOKHODI(イラン)○[4-2]●Dzhabrail GADZHIEV(アゼルバイジャン)
Khidir SAIPUDINOV(バーレーン)○[9-2]●Suldkhuu OLONBAYAR(モンゴル)

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 【86kg級】=29選手出場

 ▼決勝
Zahid VALENCIA(米国)○[VSU、4:22=12-0]●石黒隼士(日本)

 ▼3位決定戦
Kamran GHASEMPOUR(イラン)○[VSU、3:32=10-0]●Mukul DAHIYA(インド)
Arsenii DZHIOEV(アゼルバイジャン)○[7-0]●Rakhim MAGAMADOV(フランス)

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 【92kg級】=26選手出場

 ▼決勝
Trent HIDLAY(米国)○[13-10]●Amanula GADZHIMAGOMEDOV(UWW=ロシア)

 ▼3位決定戦
Osman NURMAGOMEDOV(アゼルバイジャン)○[5-1]●Miriani MAISURADZE(ジョージア)
Amirhossein FIROUZPOUR(イラン)○[フォール、1:49=4-0]●Kamil KURUGLIYEV(カザフスタン)

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 【97kg級】=29選手出場

 ▼決勝
Kyle SNYDER(米国)○[4-2]●Amirali AZARPIRA(イラン)

 ▼3位決定戦
Akhmed TAZHUDINOV(バーレーン)○[13-10]●Akhmed MAGAMAEV(ブルガリア)
吉田アラシ(日本)○[6-0]●Zbigniew BARANOWSKI(ポーランド)

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 【125kg級】=27選手出場

 ▼決勝
Amir Hossein ZARE(イラン)○[5-0]●Giorgi MESHVILDISHVILI(アゼルバイジャン)

 ▼3位決定戦
Robert BARAN(ポーランド)○[5-0]●Vlagyiszlav BAJCAJEV(ハンガリー)
Shamil SHARIPOV(バーレーン)○[フォール、4:07=5-0]●Jonovan SMITH(プエルトリコ)

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《国別対抗得点》
[1]イラン 145点、[2]米国 134点、[3]日本 111点、[4]アゼルバイジャン 83点、[5]バーレーン 53点、[6]カザフスタン 48点、[7]キルギス 41点、[8]北朝鮮 35点