2025.09.22

【2025年世界選手権・特集】健闘選手の声(第8日・最終日=中村真翔、曾我部京太郎、阪部創)

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(2025年9月20・21日、クロアチア・ザグレブ)


(取材=布施鋼治)

 ■男子グレコローマン63kg級・中村真翔(育英大=2回戦で韓国のチュン・ハンジャエにフォール負け。敗者復活戦は負傷棄権)「U20の世界選手権で右肩をけがしてしまった。調子は戻り、いい感じだったけど、(相手に投げられたとき)マットに変なつき方をして、またおかしくなってしまった感じです。症状は肩の腱板損傷(肩甲骨と上腕骨をつなぐ腱板が損傷または断裂した状態)です。1回戦は動きがよかったので、自分の持ち味である刺した状態からの投げを出して、いけると思った。投げは失敗したけど、その投げからの動きでポイントをとることができたので、持ち味は出せたかと思います。

 2試合目は相手の距離で勝負してしまった。いま大学2年生で、初めての世界選手権だったんですけど、育英大の松本隆太郎監督からは『びびらず楽しんでこい』と言われていました。その言葉通り、楽しみながら試合をすることはできたけれど、もっと経験を積みたかった」


 ■男子グレコローマン67kg級・曽我部京太郎(ALSOK=初戦でキルギスのラザク・ベイシェキーフに敗北)「自分のレスリングが中途半端になってしまった。もっと前に圧をかけ、自分の持ち味であるローリングをかけようと思ったんですけど、相手の投げを警戒しすぎて、なかなかうまくいかなかった。

 プレッシャーがもう一押し足りなかった。最初に腰投げで投げられてあとも、相手はリフトがうまいと分かっていたので、どうしようかな? と思っていたところ、しっかりと逃げ切れなかった。組み合わせが決まったあと、相手の展開にならないように考えていたけど、相手にいい位置を取られてやられてしまった」


 ■男子グレコローマン87kg級・阪部創(自衛隊=敗者復活戦で米国のジェイコブソンに敗退)
 
「映像を見る限り、ジェイコブソンは力が強い感じがした。やってみたら、その通りだった。作戦的には少しずつプレッシャーをかけていき、自分のペースを作ろうと思っていた。

 パッシブも先に取れた(相手に与えられた)けど、あそこで(自らローリングを仕掛けたところで体を切り返され大量失点)取られてしまったことが大きな敗因ですね。極め少し甘かった。それで返されてしまった。しっかりと気持ちを切り替えて臨んだのですが…。不甲斐ないですね」
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 《初戦でセルビアの選手に3-5で黒星のあと》
 「(最後は2点差まで追い上げたが)先にパッシブを取って、という作戦だったけど、先に取られてしまった。グラウンドでは追加点をやらないという気持ちだったけど、相手の攻めが上回って回されてしまい、大きい失点をしてしまった。

 (今大会の日本選手団の中で)僕は最年長。勝たないと意味がない。現実は、そう甘くないなと思いました。毎回思うんことですが、グラウンドが課題。押し合いになっても押し切れない。その差でやられてしまった感じがします。(自衛隊の女子53kg級の村山春菜が優勝したことについて)刺激になりました。世界陸上でも自衛隊体育学校の先輩である競歩の選手が銅メダルを取った。僕もやるぞ、という気持ちになりました」