2025年世界選手権第6日は9月19日、前日開始の女子4階級の敗者復活戦とファイナルが行われ、決勝に進んだ53kg級の村山春菜(自衛隊)、62kg級の元木咲良(育英大助手)、68kg級の石井亜海(クリナップ)が優勝した。
村山は、昨年のパリ・オリンピック2位・今年のパンアメリカン選手権優勝のルシア・イェペス(エクアドル)と対戦し、5-0で快勝。2023年55kg級以来、4度目の世界一を達成した。53kg級での優勝は2018年大会以来、7年ぶり。
昨年のパリ・オリンピックに続く世界一を目指す元木は、アジア選手権2位のキム・オクユ(北朝鮮)が相手。キムの粘りに遭って終了24秒前に3-4とリードを許した。逆転を狙って終了直前にかけた首投げは0ポイントと判定されたが、チャレンジによるビデオチェックの結果、相手の肩がラスト0.3秒の段階で返っており、2点が入って5-4へ。薄氷を踏む思いで初の世界選手権優勝を果たした。
同選手は2018年に世界カデット(現U17)選手権、2022年にU20世界選手権を制しており、3世代目の世界チャンピオンに輝いた。10月にはU23世界選手権への出場が決まっており、オリンピックと4世代の世界チャンピオンを制する「グランドスラム」まで、あと1大会とした。
石井はパリ・オリンピック76kg級代表のユリアナ・ヤネバ(ブルガリア)相手にリードを許す展開になったが、第2ピリオドに逆転。最後は3-2で振り切り(相手のチャレンジ失敗で、スコアは4-2へ)、昨年の72kg級に続いて2年連続の世界一に輝いた。
女子は全日程を終了し、日本は「金5・銅1」を獲得。2023年の6階級制覇には及ばなかったが、国別対抗得点は162点をマークし、2013年以来続いている団体世界一をキープした。2位は、「金2・銀2・銅1」を獲得した北朝鮮が115点をマークして初の進出。3位は中国が87点で入り、東アジアの3ヶ国が上位を占めた。
各選手の成績は下記の通り。
【53kg級】村山春菜(自衛隊) 優勝=23選手出場《ブラケット》
決 勝 ○[5-0]Lucia Y. YEPEZ GUZMAN(エクアドル)
《以下、前日に実施》
準決勝 ○[2-1]Hyogyong CHOE(北朝鮮)
3回戦 ○[7-0]Zeynep YETGIL(トルコ)
2回戦 ○[VSU、5:15=11-0]Annika WENDLE(ドイツ)
1回戦 ○[VSU、4:05=11-0]Shokhida AKHMEDOVA(ウズベキスタン)
----------------------------
【62kg級】元木咲良(育英大助手) 優勝=22選手出場《ブラケット》
決 勝 ○[5-4]Ok J. KIM(北朝鮮)
《以下、前日に実施》
準決勝 ○[VSU、4:15=14-1]Orkhon PUREVDORJ(モンゴル)
3回戦 ○[VSU、2:44=10-0]Esther O. KOLAWOLE(ナイジェリア)
2回戦 ○[負傷棄権、0:08=2-0]Nikolett SZABO(ハンガリー)
1回戦 BYE
----------------------------
【68kg級】石井亜海(クリナップ) 優勝=24選手出場《ブラケット》
決 勝 ○[4-2]Yuliana V. YANEVA(ブルガリア)
《以下、前日に実施》
準決勝 ○[VSU、2:34=11-0]Buse CAVUSOGLU TOSUN(トルコ)
3回戦 ○[VSU、3:53=12-1]Kennedy A. BLADES(米国)
2回戦 ○[VSU、2:41=11-0]Noémi SZABADOS(ハンガリー)
1回戦 ○[VSU、1:31=10-0]Manola SKOBELSKA(ウクライナ)
----------------------------
《国別対抗得点》
[1]日本 162点、[2]北朝鮮 115点、[3]中国 87点、[4]米国 83点、[5]ウクライナ 75点、[6]トルコ 67点、[7]モンゴル 65点、[8]エクアドル 47点
《以下、前日に実施。最終順位を追加》
【72kg級】古市雅子(自衛隊) 17選手出場《ブラケット》
2回戦 ●[2-3]Alexandria J. GLAUDE(米国)
1回戦 BYE
※敗者復活戦に回れず