2025年世界選手権は9月13日、クロアチア・ザグレブで開幕。男子フリースタイル4階級の準決勝までが行われ、70kg級の青柳善の輔(クリナップ)が3試合、86kg級の石黒隼士(自衛隊)が4試合を勝ち抜いて決勝進出を決めた。
2年連続の決勝進出の青柳は、初戦の2回戦で今年のアジア選手権準決勝で敗れたエルナザル・アクマタリエフ(キルギス)をテクニカルスペリオリティで破り、3回戦で2023年世界選手権65kg級優勝のイスマイル・ムスカエフ(ハンガリー=元ロシア)のパンチの反則攻撃を受けながらもテクニカルスペリオリティで撃破。準決勝で昨年の欧州王者のアルメン・アンドレアシャン(アルメニア)を8-0で下した。
パリ・オリンピック65kg級5位のあと階級を上げたツルガ・ツムルオチル(モンゴル)と昨年達成できなかった金メダルをかけて闘う。
石黒はスロバキア(元ロシア)とウクライナの選手を連破したあと、ランキング大会第4戦(ハンガリー)優勝のアルセニ・ジオエフ(アゼルバイジャン)を13-8で破った。準決勝は今年の世界軍隊選手権を制したラヒム・マガマドフ(フランス)に2-7とリードを奪われたが、アンクルホールドを6回転連続で決めて逆転し、テクニカルスペリオリティで勝った。
決勝は、昨年の世界選手権92kg級3位のザヒド・バレンシア(米国)と対戦する。男子両スタイルを通じ、80kg級を超える階級での決勝進出は1970年大会フリースタイル82kg級の佐々木龍雄(銀メダル)以来、55年ぶり2人目。
61kg級の須田宝(山梨学院大)は初戦の2回戦で、18歳にして米国代表権を獲得したジャックス・フォレストに2-7で黒星。125kg級の山本泰輝(自衛隊)は1回戦でオマー・サレム(ルーマニア)に敗れ、ともに敗者復活戦に回ることができなかった。
各選手の成績は下記の通り。
【61kg級】須田宝(山梨学院大) 26選手出場《ブラケット》
2回戦 ●[2-7]Jaxen Patrick FORREST(米国)
1回戦 BYE
※敗者復活戦に回れず
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【70kg級】青柳善の輔(クリナップ) 29選手出場《ブラケット》
決 勝 Tulga TUMUR OCHIR(モンゴル)=14日に実施
準決勝 ○[8-0]Arman ANDREASYAN(アルメニア)
3回戦 ○[VSU、5:37=10-0]Ismail MUSUKAEV(ハンガリー)
2回戦 ○[VSU、1:38=11-0]Ernazar K. AKMATALIEV(キルギス)
1回戦 BYE
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【86kg級】石黒隼士(自衛隊) 29選手出場《ブラケット》
決 勝 Zahid VALENCIA(米国)=14日に実施
準決勝 ○[VSU、3:50=10-0]Rakhim MAGAMADOV(フランス)
3回戦 ○[13-8]Arsenii DZHIOEV(アゼルバイジャン)
2回戦 ○[VSU、1:15=10-0]Mukhammed ALIEV(ウクライナ)
1回戦 ○[8-4]Boris MAKOEV(スロバキア)
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【125kg級】山本泰輝(自衛隊) 27選手出場《ブラケット》
1回戦 ●[1-7]Omar ihab SAREM(ルーマニア)
※敗者復活戦へ回れず