2025.09.06

【2025年世界選手権・展望(19)】古市雅子(自衛隊)がジャミラ・バクベルゲノワ(カザフスタン)へのリベンジ目指す…女子72kg級

《試合日》9月 17日(水)・18日(木) /クロアチア・ザグレブ


女子72kg級・予想シード順

(注)最終エントリーによって確定します。下記と変わる場合があります。

[1]ジャミラ・バクベルゲノワ(カザフスタン)
[8]古市雅子(日本)
[5]アラ・ベリンスカ(ウクライナ)
[4]ポーリン・ラカルペンティエール(フランス)

[3]アレクサンドラ・アンヘル(ルーマニア)
[6]ネスリン・バストルコ)
[7]クセニイア・ブラコワ(UWW=ロシア)
[2]ボロルツンガラグ・チョライト(モンゴル)


女子72kg級・展望

 昨年の世界チャンピオンの石井亜海は68kg級へ出場。2021年世界選手権優勝の古市雅子(自衛隊)が本来の階級へ戻って世界一奪還を目指す。今年3月のアジア選手権は3位とつまづいたが、全日本選抜選手権を勝ち抜き、どう復調しているか。

 アジア選手権で古市が敗れた相手は、昨年の世界選手権は2位のジャミラ・バクベルゲノワ(カザフスタン)。2-3の惜敗であり、大きな差はない。バクベルゲノワは2月のランキング大会第2戦(アルバニア)で優勝、7月の同第4戦(ハンガリー)で2位と好調。

▲昨年の世界選手権2位で、今年のアジア選手権を制したジャミラ・バクベルゲノワ(カザフスタン)=UWWサイトより

 古市とともにアジア選手権3位だったボロルツンガラグ・チョライト(モンゴル)は、2021年に65kg級で優勝しており、前年はこの階級で3位。今年のランキング大会第3戦(モンゴル)は2位。世界の優勝に顔を出すには、今ひとつの力が必要。アジア選手権68kg級のゼル・リ(中国)が階級を挙げてエントリ-してきた。この階級での国際大会は初。68kg級での実力を発揮できるか。

 欧州勢では、欧州選手権1~3位の4選手が出場する。優勝のアラ・ベリンスカ(ウクライナ)は2月のランキング大会第2戦で2位(前述のバクベルゲノワに敗れる)、2位のネスリン・バス(トルコ)は昨年の欧州チャンピオンで、パリ・オリンピックは62kg級に出場(10位)。

 3位のポーリン・ラカルペンティエール(フランス)はランキング第1戦(クロアチア)2位、アレクサンドラ・アンヘル(ルーマニア)は2023年の欧州チャンピオン。それなりの実績のある選手がそろったが、優勝争いに加わるだけの強さはどうか。

 本来なら米国レスリング史の記録を塗り替え続けているアミート・エロルが出場するはずだった米国は(注=同選手は体調不良で予選を棄権)、昨年のパンアメリカン選手権68kg級3位のアレクサンドリア・グラウデが出場する。ランキング大会第2戦で3位に入っているが、エロルに比べれば闘いやすい選手だろう。


女子72kg級・予備エントリー選手

《日本代表》古市雅子(日本)=2025年アジア選手権3位
Zhamila BAKBERGENOVA(カザフスタン)=2024年世界選手権2位/2025年アジア選手権優勝
Alla BELINSKA(ウクライナ)=2025年欧州選手権優勝
Nesrin BAS(トルコ)=2025年欧州選手権2位
Alexandra ANGHEL(ルーマニア)=2025年欧州選手権3位
Pauline LECARPENTIER(フランス)=2025年欧州選手権3位
Bolortungalag TSORIGT(モンゴル)=2025年アジア選手権3位
Zelu LI(中国)=2025年アジア選手権68kg級優勝
Rosie TABORA(コンゴ民主共和国)
Veronika VILK(クロアチア)
Jyoti BERWAL(インド)
Nurzat NURTAEVA(キルギス)
Jiseon LEE(韓国)
Auguste GENDVILAITE(リトアニア)
Zsuzsanna MOLNAR(スロバキア)
Alexandria GLAUDE(米国)
Kseniia BURAKOVA(UWW=ロシア)
Svetlana OKNAZAROVA(ウズベキスタン)