2025.09.01NEW

【2025年世界選手権・展望(4)】青柳善の輔(クリナップ)らアジア勢が優勝を争うか…男子フリースタイル70kg級

《試合日》9月13日(土)・14日(日)/クロアチア・ザグレブ


男子フリースタイル70g級・予想シード順

(注)最終エントリーによって確定します。下記と変わる場合があります。

[1]青柳善の輔(日本)
[8]イスマイル・ムスカエフ(ハンガリー)
[5]アルマン・アンドレアシャン(アルメニア)
[4]カナン・ヘイバトフ(アゼルバイジャン)

[3]ヌルコジャ・カイパノフ(カザフスタン)
[6]オースティン・ゴメス(メキシコ)
[7]バシレ・ディアコン(モルドバ)
[2]アカキ・ケメルテリーゼ(ジョージア)


男子フリースタイル70kg級・展望

 昨年の世界選手権でメダルを取った4人のうち3人がアジアだった階級。今年もアジア選手による優勝争いが展開されるか?

 昨年優勝のヌルコジャ・カイパノフ(カザフスタン)は、今年は本来の74kg級でアジア選手権、「ヤシャ・ドク国際大会」(トルコ)で優勝。そのままと思われたが、階級を戻して70kg級で世界一を目指す。

 昨年の世界選手権で、準決勝まで圧勝続きだったカイパノフに決勝で3-5と善戦した青柳善の輔(クリナップ)が、リベンジして初の世界一に輝けるか。2度のランキング大会優勝とアジア選手権3位でランキングは1位(第1シード)。この勢いを持ち込みたいところ。これまで4世代(U17・20・23・シニア)の世界選手権でメダルを獲得しているが、シニアの銀を金色に変えたいところだ。

▲アジア選手が優勝を争った昨年の世界選手権。今年もアジア勢が台頭するか(左が青柳善の輔、右がヌルコジャ・カイパノフ=UWWサイトより

 アジア選手権で青柳を破ったのが、65kg級に下げてパリ・オリンピック出場を果たしたエルナザル・アクマタリエフ(キルギス)。70kg級に戻してアジア王者に輝いた。ただ、青柳とは8-8の辛勝。ずば抜けているわけではない。

 2年連続でアジア選手権2位となり、パリ・オリンピックでは74kg級5位のビクトル・ラッサディン(タジキスタン=元ロシア)、2023年世界選手権2位で昨年のアジア選手権2位のアミール・ヤズダニ(イラン)、65kg級でアジア大会2位となりパリ・オリンピック5位のあと階級を上げたツルガ・ツムルオチル(モンゴル)とともに、アジア選手の実力は紙一重と言えよう。

 欧州勢では、65kg級で2023年世界選手権優勝のイスマイル・ムスカエフ(ハンガリー=元ロシア)が階級をアップ。欧州選手権5位を含めて3度の国際大会でのメダル獲得はないが、潜在能力は十分。昨年の欧州選手権優勝で今年は2位のアルメン・アンドレアシャン(アルメニア)、欧州王者を退けてロシア代表となったサイン・カジリク(UWW)らが台頭するか。

▲階級を上げた2023年65kg級世界チャンピオンのイスマイル・ムスカエフ(ハンガリー)。新たな階級で頂点へ駆け昇るか

 パンアメリカン選手権を制したオースティン・ゴメス(メキシコ)、8月のU20世界選手権で優勝したピーター・デューク(米国)ら北中米勢ら上位を狙う実力はあるだろう。


男子フリースタイル70kg級・予備エントリー選手

《日本代表》青柳善の輔(日本)=2024年世界選手権2位
Nurkozha KAIPANOV(カザフスタン)=2024年世界選手権優勝
Amirmohammad YAZDANI(イラン)=2024年アジア選手権優勝
Ernazar AKMATALIEV(キルギス)=2025年アジア選手権優勝
Austin GOMEZ(メキシコ)=2025年パンアメリカン選手権優勝
Viktor RASSADIN(タジキスタン=元ロシア)=2025年アジア選手権2位
Arman ANDREASYAN(アルメニア)=2025年欧州選手権2位
Kanan HEYBATOV(アゼルバイジャン)=2025年欧州選手権3位
Akaki KEMERTELIDZE(ジョージア)=2025年欧州選手権3位
Iszmail MUSZUKAJEV(ハンガリー)=2023年世界選手権65kg級優勝
Tulga TUMUR OCHIR(モンゴル)=2024年パリ・オリンピック65kg級5位
Shannon HANNA(バハマ)
Mihail GEORGIEV(ブルガリア)
Michael ZALE(カナダ)
Jorge GATICA(チリ)
Shuang CHEN(中国)
Gabriel MUANDA(コンゴ民主共和国)
Anthony WESLEY(カーボベルデ)
ROHIT(インド)
Yongseok JEONG(韓国)
Vasile DIACON(モルドバ)
Viktor VOINOVIC(セルビア)
Khairiddine BEN TLILI(チュニジア)
Haydar YAVUZ(トルコ)
Oleksii BORUTA(ウクライナ)
PJ DUKE(米国)
Saiyn KAZYRYK(UWW=ロシア)
Begijon KULDASHEV(ウズベキスタン)