2025.08.27NEW

U20世界選手権(ブルガリア)出場の男子グレコローマン・チームが帰国

 ブルガリア・サモコフで行われた2025年U20世界選手権に出場した男子グレコローマン・チームが8月26日、成田空港に帰国した。昨年と同じ「銅2」を獲得し、2015年から続いているメダル獲得を継続。国別対抗得点は昨年の9位をわずかに上回る8位だった。

▲ブルガリアから帰国した男子グレコローマン・チーム。成田空港で最後のミーティング

 角雅人コーチ(自衛隊)「結果だけから見れば去年と同じ銅2個でしたが、各選手が自分の形にもっていってポイントを取ることが多く、それで勝利につなげられていたので、内容はよかったと思います」と総括。よくない点は、先制されてから動き出した闘いもあったこと。相手に主導権がいってからエンジンをかけるのではなく、「自分から形をつくることを意識してほしい」と望んだ。

 ロシア、ベラルーシがUWW選手として本格的に復帰しているが、やはり技術、フィジカルは高いと感じたそうだ。それでも「日本選手には十分に闘える力があると思いました」と話し、全体のレベルアップは感じたもよう。半月後にはシニアの世界選手権があるが、「若い選手が頑張って結果を出しています。シニア代表には多くのメダルを取ってもらい、若い選手の目標になってほしい」と期待した。

想定外の高地開催で、ばてる選手が多かった

 松井謙コーチ(日本レスリング協会)は「どの選手も、いいところも出たし、悪い部分もあった。各所属で課題に取り組んでほしい」と話す。今大会でひとつの“誤算”は、サモコフが標高1,000メートル近い高地であり、前半でばてる選手が多かったこと。後半は脚がしっかり動かない選手もいたという。

 当初はソフィアで行われる予定の大会で、想定外と言えばそれまでだが、高地対策ができていなかったのは事実。外国選手も同じ条件とはいえ、事前の情報収集と対策ができていれば、もう少し違った結果になったかもしれない。

 同コーチは引き続きシニア世界選手権にも帯同する。「シニアはもっとレベルが高いけど、日本選手のレベルも高い。しっかりメダルを取らせ、強い日本を示したい」と話した。

 3スタイルを統括する笹本睦チームリーダー(マルハン)は、全体的に他国のレベルアップも感じたそうで、ロシアとベラルーシが国際舞台に復帰して1年以上がたち、やはり強さを見せたほか、男子フリースタイルは米国の台頭が印象深かったという。女子は「団体優勝できてよかったですが、けが人が多かった」と、事前のコンディションつくりの重要性を要望。

 男子グレコローマンは、以前からの変わらない課題であるグラウンドの防御を指摘。「スタンドでの攻防はしっかりできている」だけに、グラウンド防御の引き続きの強化を望み、U20以下の世代の強化合宿や海外選手との練習機会をつくることをリクエストした。

▲銅メダル獲得の森下大輔(左)と吉田泰造


 ■55kg級3位・森下大輔(日体大)「去年が1回戦負けで、それまでで一番悔しい結果でした。来年こそは絶対に優勝する、と思っていました。準決勝で(昨年U17世界選手権優勝の)アゼルバイジャンに負けてしまい、最低限、銅メダルは取る、と思ったので、よかったです。アゼルバイジャン選手とは、第2ピリオドにグラウンドの攻撃権を取れれば勝てる相手だったと思います。大きな力の差は感じませんでした。

 3位決定戦はラスト30秒で逆転され、最後は取りに行くしかないと思って力を出し切りました。U20はこれで終わりますが、U23やシニアの舞台で活躍できるように頑張りたい」

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 ■82kg級3位・吉田泰造(日体大)「また3位か、という気持ちで、うれしい、という気持ちはあまりないです。来年、まだU20で闘えるので、気持ちを切り替えていきたい。(負けた準決勝はグラウンドで立ち上がった瞬間に投げられたが)それよりも、グラウンドの防御になったことが敗因でした。スタンドでもっと攻めるべきだったと反省しています。

 優勝を狙っていたので、3位決定戦は『勝っても3位か』という気持ちだったのですが(苦笑)、3位決定戦に回ることが3大会続いていたので、気持ちの切り替えが少しずつでもできるようになったのかな、と思います。すぐにシニアの世界選手権です。スタンドはどの国の選手にも通用すると感じたので、去年の5位を上回れるように調整していきたい」