2025.08.23

2025年U20世界選手権(ブルガリア)出場の男子フリースタイル・チームが帰国

 ブルガリア・サモコフで行われている2025年U20世界選手権に出場した男子フリースタイル・チームが8月22日、羽田空港に帰国した。昨年の「金2・銀1・銅1」には及ばなかったが、「銀1・銅1」を獲得し、メダル獲得の伝統を続けた。

 7月末から今月のU17世界選手権(ギリシャ)に続く帯同となった鴨居正和コーチ(宮崎・櫻美学園高教)「取りこぼしの階級がいくつかあり、優勝者を出すことができずに残念でした」と総括。優勝を狙える実力のある選手は「数人いる」と思ったそうだが、わずかなミスやコンディショニングの問題などで結果につながらなかっただけに、無念そう

 97kg級のリボウィッツ和青(東京・自由ヶ丘学園高)は外国選手相手にフィジカル面で圧倒しているなど、これまで弱いとされていた重量級にも光明が見えたそうで、「今後の重量級の活躍が楽しみです」と言う。

▲羽田空港での最後のミーティング

 初めて日本代表チームの遠征に帯同した保坂健コーチ(自衛隊)は「結果は厳しいものだったと思う」と前置きしたあと、「各選手が学んだことは多くあったと思う。今でもシニアで活躍している選手もいる。今後に役立つことは多かったと思う」と振り返った。

 鴨居コーチと同じく重量級選手の闘いに頼もしさを感じ、全体を通じて自分のレスリングができつつあったそうだ。計量が終わってからのリカバリーで問題のあった選手もいたそうで、「この経験を今後に生かせれば、もっと闘えると思います」と話した。

 2人のコーチが口にしたのは、国別対抗得点で優勝した米国選手の強さ。鴨居コーチは「得点能力、デフェンス力とも高い」と言えば、保坂コーチは「どの選手も見合うことなく、すぐに自分のレスリングの展開をつくっていく」と話し、地元オリンピックを控える米国の今後を警戒した。

▲銅メダル獲得の山口叶太(左)と銀メダル獲得の内田怜児


 ■65kg級2位・内田怜児(山梨学院大)「初めての国際大会でメダルを取れたことはうれしいのですが、優勝を狙っていたので悔しい気持ちもあります。決勝の相手(米国)には、脚はさわれましたが、腰が重くてそのあとの処理ができなかったので、実力差があったと感じました。

 準決勝までの3試合は、グラウンドの攻撃がうまく決まったので、よかったと思います。この階級は、国内にもっと強い選手がいるので、そこを勝ち抜けるように頑張っていきたい」

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 ■74kg級3位・山口叶太(中大)「思うような結果ではなく、悔しい、という気持ちが一番です。初めての国際大会ということで会場の雰囲気に飲まれ緊張してしまったことが悔しいです。負けた選手(UWW=ロシア)には十分に勝てる相手だったとは思います。びびってしまって、最初、前に出ることができなかったことが敗因だと思います。最初から攻めなければならないと思いました。

 国際大会を積み重ねていかなければならないと思います。初めての国際大会でメダルを取れたことをポジティブに考えたい。国内の方が強い選手が多くいる。そこを勝ち抜けるようにしたい」