(2025年6月19~22日、東京・東京体育館)
《女 子》
【50kg級/決勝】
吉元玲美那(KeePer技研)○[フォール、4:19=6-2]●伊藤海(フォーデイズ)
■50kg級・吉元玲美那(KeePer技研=優勝を争うことが続いた伊藤海を今回も撃破)「伊藤選手と闘うのは10試合目だったみたいで、お互いに手の内も分かっているし、お互いが研究し合っているので、厳しい戦いになるとは思っていた。最初は自分の流れじゃないことを感じていたけれど、後半、冷静に仕留めることができたのはよかったと思います。力を出し切って終わらないと後悔すると思って、2ピリオド目は少し修正できました。
(2021年大会のあと)世界選手権に出られなくて、悔しい思いをしてきた。今回はチャンスをものにできたので、絶対に金メダルを獲得して、ロサンゼルス・オリンピックに向けて自信になるような試合ができるように、また練習していきたいと思います。海外の選手は返し技が上手なので、そこを課題に練習していきたい」
【53kg級/決勝・プレーオフ】
《世界選手権代表決定プレーオフ》
村山春菜(自衛隊)○[4-1]●清岡もえ(育英大)
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《決 勝》
村山春菜(自衛隊)○[3-1]●清岡もえ(育英大)
■53kg級・村山春菜(自衛隊=階級を落とし、全日本チャンピオンに2連勝)「集中して試合に臨むことができました。また53kg級でやっていきたいと思い、結果はもちろんですが、何かを得たいと思いました。最後、勇気を出して攻めることができてよかったです。今のルールは、先に攻める人が有利ですけど、私は序盤から攻めるタイプではなく、最後に苦しむ展開が多かった。今回は前半を自分の形で押さえ、最後は自分の形で切り抜けるというパターンができたのではないかな、と思います。
(清岡とは)何回もやっていて、お互いに知り尽くしているので、特に対策というものは立てていませんでした。非オリンピック階級とオリンピック階級は、やはり違うんです。55kg級でこの大会を優勝すれば(プレーオフなしで)世界選手権でしたけど、よりハイレベルの階級で闘いたい気持ちがあり、53kg級に挑みました」
【55kg級/決勝】
内田颯夏(日大)○[2-0]●今井佑海(自衛隊)
■55kg級・内田颯夏(日大=昨年の3位、全日本選手権の2位を経て優勝)「高校生のときから目標にしていた全日本チャンピオンになれて、本当にうれしいという気持ちでいっぱいです。(決勝の相手は予選リーグで勝った相手だが)去年のこの大会は準決勝で負けていて、来年こそ勝つ、という気持ちでした。予選リーグで勝って、気持ちは少し楽になりましたが、あくまでもチャレンジャーの気持ちで臨みました。
去年の全日本選手権はラスト3秒で負けて、とても悔しい思いをしました。今回は、勝っていても逃げない、負けていても追いかける、という気持ちを大事にしました。(チャンピオン不在の階級で)このチャンスを逃したら、一生全日本チャンピオンになれないと思った。絶対にチャンピオンになる、という気持ちでした」
【57kg級/決勝・プレーオフ】
《世界選手権代表決定プレーオフ》
徳原姫花(自衛隊)○[7-1]●屶網さら(KeePer技研)
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《決 勝》
徳原姫花(自衛隊)○[6-5]●南條早映(自衛隊)
■57㎏級・徳原姫花(自衛隊=準決勝とプレーオフで屶網さらを連覇。初の世界選手権へ)「やっと全日本の大会で優勝することができ、ひと安心しています。ずっと59㎏級でやってきた。世界選手権の59㎏級で優勝してからオリンピック階級に変える予定だったけど、あまりにも59㎏級で勝てなかったので、57㎏級でやろうと思いました。フィジカルでは全然負けてないと感じていたので、体重調整がうまくできたら勝てるかなっていうのは感じてました。
強い選手もいる中で勝ててよかった。(準決勝で屶網を破ったことで、注目度が増したことについて)注目されることは好きなので、テンションが高まりました。決勝(同門の南條早映戦)の前、セコンドからは『楽しんでやってこい』というふうに言われました。実際、すごく楽しく試合をすることができました」
【59kg級/決勝】
尾西桜(日体大)○[5-0]●永本聖奈(アイシン)
■59㎏級・尾西桜(日体大=全日本選手権に続いて決勝で永本聖奈に勝利)「去年のプレーオフでは本当に悔しい思いをした(金城梨紗子を相手に追い上げるも0.1秒足りず)ので、その悔しさを晴らすことができてうれしい。いろいろなプレッシャーがあったりして、考えることも多かったけど、本当にたくさんの方々からメッセージを下さったことも力になりました。
セコンドに就いてくれた田南部力コーチにも『(これまでの)永本さんとの試合の中で、一番いい試合だった』と言ってもらえました。今回は先に兄(男子グレコローマン55㎏級の尾西大河)が優勝した。たぶん最初で最後になると思うけど、兄妹で一緒に世界選手権に行けることは本当にうれしい。せっかくここまで兄弟でレスリングを続けてきたわけだし」