2025.06.19

米国男子に19歳の世界選手権代表が出現…70kg級のピーター・デューク

 6月14日に行われた米国の世界選手権代表決定戦「FINAL X」の男子フリースタイル70kg級で、2022年世界選手権65kg級銀メダリストのヤニ・ディアコミハリスを2勝1敗で撃破し、18歳で代表権を獲得したピーター・デュークが話題になっている。

 デュークは“3本勝負”の初戦をテクニカルスペリオリティで敗れたものの、第2戦を17-10で勝利。決勝の第3戦は、0-2とリードされながら、テークダウンを奪って一気にフォールへ。下馬評を覆す大逆転勝利をおさめた。

▲米国の男子レスリングの歴史を塗り替えるか、ピーター・デューク=UWWサイトより

 劇的な勝利で米国代表を勝ち取ったデュークは、この6月に高校を卒業してペンシルベニア州立大へ進む。米国メディアによると、NCAAでの試合を経験せずに世界選手権へ出場する選手は初めてとのこと。すでに2024年U20世界選手権で銅メダルを獲得するなど国際舞台も経験済み。今年のU20世界選手権への出場も決めている。

 7月7日生まれなので、世界選手権時は19歳。延期された61kg級の代表決定戦に出場するジャックス・フォレストが勝って世界選手権時へ出場すれば、その時点でも18歳となり、こちらの方が若い米国代表となるが、現段階では、1947年にビリー・ロサドが18歳で世界選手権へ出場して以来の若き米国代表だという。

 ミニシンク・バレー高校で4度の州選手権優勝を果たしたデュークは、ディアコミハリスがNCAAタイトルを獲得するのを見て育ち、サインをもらったこともあるという。大会前には「彼と対戦できることを大変光栄に思います」と話す一方、ディアコミハリスがデュークを「ぶちのめす(mangle=物体が変形したり、元の形がわからなくなるほどの破損、の意味)」と発言したことを知り、「個人的な攻撃と受け止めた。絶対に許さない。彼はいい選手だが、私はぶちのめされないだけの努力をしている」と決意したという。

 なお、米国男子の世界選手権最年少王者は、2015年大会97kg級で優勝したカイル・スナイダーの「19歳9ヶ月22日」。今年の世界選手権では、この記録更新がかかることになる。

 
 
 
 
 
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