2025.06.17NEW

【6.19~22明治杯全日本選抜選手権・展望29】アジア4連覇の吉元玲美那(KeePer技研)が勝ち抜くか…女子50kg級

 2025年世界選手権(9月、クロアチア)の代表選考を兼ねた2025年明治杯全日本選抜選手権は、6月19日(木)~22日(日)に東京体育館で行われる。昨年12月の天皇杯全日本選手権の優勝選手が勝てば世界選手権の代表に決定、別の選手が勝てば、両選手によって当日、プレーオフが行われ、勝者が代表となる。各階級の見どころをさぐった。《大会日程》


女子50kg級・展望(6月21~22日)

▲アジアで敵なし! 世界一奪還を目指す吉元玲美那。最大の敵は全日本選手権決勝を争った伊藤海(青)か?=撮影・矢吹建夫

※エントリーに基づいた予想であり、直前の負傷等による戦力ダウンは勘案しておりません。

 昨年のこの大会と全日本選手権を制した吉元玲美那(KeePer技研)が、その間の国民スポーツ大会(53kg級)や今年3月のアジア選手権(ヨルダン)を制して絶好調。2021年以来の世界選手権出場へ近づいている。2023年アジア大会を含め、出場したアジアの大会は4大会連続で制しており、世界チャンピオン奪還の実力は十分。

 追う一番手と言える伊藤海(フォーデイズ)は、全日本選手権決勝で吉元に2-3で惜敗したあと、2月のUWWランキング大会(アルバニア)、4月のジュニアクイーンズカップU23-50kg級で連続と優勝と好調。“吉元越え”を目指す。

 全日本女子オープン選手権優勝で全日本選手権3位の中村未優(COMBAT LABEL)が、両者の一角を崩して優勝争いへ進めるか。全日本学生選手権53kg級優勝の大野真子(不二精機)が、初めてこの階級に挑む。2023年にU23世界選手権53kg級を制するなどの実績があり、問題は体重調整ではないか。

 全日本選手権50kg級3位の太田真蓉(東洋大)と同53kg級5位の眞柄美和(至学館大)、インターハイを制し4月のジュニアクイーンズカップU20-50kg級優勝の小川凜佳(育英大)らが、どこまで上位へ食い込めるか。

【2024年全日本選手権ファイナル成績】
 ▼決勝
吉元玲美那(KeePer技研)○[3-2]●伊藤海(早大)
 ▼3位決定戦
櫻井はなの(育英大)○[4-0]●小川凜佳(岐阜・中京高)
中村未優(Sports Design Lab)○[7-0]●太田真蓉(東洋大)

《明治杯全日本選抜選手権・歴代優勝選手》=レスリング・スピリッツ調べ
男子フリースタイル男子グレコローマン女子


エントリー選手(9選手=略歴はレスリング・スピリッツ調べ)

※昨年12月の天皇杯全日本選手権のこの階級の3位以内の選手以外はアイウエオ順

《2024年全日本選手権優勝》
吉元玲美那(よしもと・れみな=KeePer技研)
2000年8月1日生まれ、24歳。埼玉県出身。埼玉・埼玉栄高~至学館大卒。2023年全日本選手権優勝《主な成績》
《2024年全日本選手権2位》
伊藤海(いとう・うみ=フォーデイズ)
2002年5月31日生まれ、22歳。大阪府出身。京都・網野高~早大卒。2023年U23世界選手権3位《主な成績》
《2024年全日本選手権3位》
中村未優(なかむら・みゆう=COMBAT LABEL)
1998年7月13日生まれ、26歳。埼玉県出身。埼玉・埼玉栄高~専大卒。2024全日本女子オープン選手権優勝《主な成績》
江坂紗那(えざか・せな=日体大)
2003年9月29日、21歳。愛知県出身。愛知・知立東高卒。2025年ジュニアクイーンズカップU23-50kg級3位《主な成績》
太田真蓉(おおた・まよ=東洋大)
2004年2月17日生まれ、21歳。千葉県出身。埼玉・埼玉栄高卒。2024全日本女子オープン選手権3位《主な成績》
大野真子(おおの・まこ=不二精機)
2002年7月28日生まれ、22歳。熊本県出身。熊本・北稜高~日体大卒。2024年全日本学生選手権53kg級優勝《主な成績》
小川舞(おがわ・まい=東京・自由ヶ丘学園高)
2007年9月13日生まれ、17歳。神奈川県出身。2024年インターハイ3位《主な成績》
小川凜佳(おがわ・りんか=育英大)
2006年7月31日生まれ、18歳。岐阜県出身。岐阜・中京高卒。2024年インターハイ優勝《主な成績》
眞柄美和(まがら・みわ=至学館大)
2004年9月11日生まれ、20歳。三重県出身。愛知・至学館高卒。2024全日本女子オープン選手権3位《主な成績》