2025.06.15

UWWネナド・ラロビッチ会長がASOIF理事に再任、オリンピック実施種目へ力強い援軍となるか

 世界レスリング連盟(UWW)は6月11日、ネナド・ラロビッチ会長夏季オリンピック国際競技連盟(ASOIF)の理事に再選されたことを発表した。同会長は2017年に評議員に選出され、2021年に再任。今回が3期目となり、2029年まで務める。

 ASOIFは1983 年に設立され、夏期オリンピック実施の競技団体が加盟。国際オリンピック委員会(IOC)やその他の機関に対して各連盟の集団的利益を訴え、新種目の追加や競技スケジュールなど大会運営に対して強い発言力を持つ。

 2013年に、IOC理事会が2020年オリンピックからレスリングの除外を決めたとき、ASOIFは「オリンピック・ムーブメントの観点からして最善のやり方ではない」とIOCのやり方を批判し、レスリングを存続させるよう働きかけた。IOCの「男女同選手数」の理念のもと、男子両スタイルの将来が不透明だが(関連記事)、理事に残ったことで心強い存在になることは間違いない。

▲ASOIFのメンバー。右から2人目がネナド・ラロビッチ会長。その右は日本から選出されている渡辺守成氏=UWWサイトより

 なお、同会長は世界ボート連盟(WBO)のジャン=クリストフ・ロラン会長、国際バスケットボール連盟(IBF)のアンドレアス・ザククリス事務総長とともに選ばれた。世界陸上競技連盟(WAL)のシメナ・レストレポ副会長は、途中退任理事の補充であるため2年間の任期として当選。