2025.06.12

【6.19~22明治杯全日本選抜選手権・展望13】オリンピック王者・日下尚(マルハン北日本)が実力見せるか…男子グレコローマン77kg級

 2025年世界選手権(9月、クロアチア)の代表選考を兼ねた2025年明治杯全日本選抜選手権は、6月19日(木)~22日(日)に東京体育館で行われる。昨年12月の天皇杯全日本選手権の優勝選手が勝てば世界選手権の代表に決定、別の選手が勝てば、両選手によって当日、プレーオフが行われ、勝者が代表となる。各階級の見どころをさぐった。《大会日程》


男子グレコローマン77kg級・展望(6月21~22日)

▲トーナメント大会としては約10ヶ月半ぶりの試合に臨む日下尚=撮影・保高幸子

※エントリーに基づいた予想であり、直前の負傷等による戦力ダウンは勘案しておりません。

 パリ・オリンピック金メダリストの日下尚(マルハン北日本カンパニー)が、オリンピック後、初のトーナメント大会に出場する(ドイツでワンマッチ・イベントには出場)。オリンピックで見せた強さを発揮できるか。

 日下と2023年世界選手権(パリ・オリンピック予選)代表を争った櫻庭功大(自衛隊)が、昨年の国民スポーツ大会と全日本選手権を連覇。今年2月のUWWランキング大会(アルバニア)3位と好調(アジア選手権は負傷棄権=順位は11位)。リベンジを目指した闘いが白熱しそう。

 昨年の全日本選抜選手権2位で、全日本選手権3位の山田脩(日体大大学院)、学生二冠王者(全日本学生選手権、全日本大学グレコローマン選手権)の友寄汰志(日体大)、今年3月のU23全日本選手権で友寄を破って優勝した堀北一咲望(宮崎県スポーツ協会)らの新しい力が、上位2人の牙城を揺るがすか。

 JOCジュニアオリンピックU20-77kg級優勝の角出直生(東洋大)ら、さらに新しい力が台頭するか。

【2024年全日本選手権ファイナル成績】
 ▼決勝
櫻庭功大(自衛隊)○[VSU、1:38=9-0]●水口竣介(奈良県スポーツ協会)
 ▼3位決定戦
山田脩(日体大大学院)○[不戦勝=負傷]●堀北一咲望(日体大)
角出直生(東洋大)○[VSU、1:56=9-0]●青柳裕樹(神奈川大)

《明治杯全日本選抜選手権・歴代優勝選手》=レスリング・スピリッツ調べ
男子フリースタイル男子グレコローマン女子


エントリー選手(10選手=略歴はレスリング・スピリッツ調べ)

※パリ・オリンピック代表、昨年12月の天皇杯全日本選手権のこの階級の3位以内の選手以外はアイウエオ順

《2024年パリ・オリンピック優勝》
日下尚(くさか・なお=マルハン北日本カンパニー)
2000年11月28日生まれ、24歳。香川県出身。香川・高松北高卒。2024年アジア選手権優勝《主な成績》
《2024年全日本選手権優勝》
櫻庭功大(さくらば・こうだい=自衛隊)
1996年7月13日生まれ、28歳。秋田県出身。秋田・秋田商高 ~拓大卒。2024年国民スポーツ大会優勝《主な成績》
《2024年全日本選手権3位》
山田脩(やまだ・しゅう=日体大大学院)
2001年5月1日生まれ、24歳。愛知県出身。千葉・日体大柏高~日体大卒。2024年全日本選抜選手権2位《主な成績》
《2024年全日本選手権3位》
角出直生(かどで・なおき=東洋大)
2005年1月21日生まれ、20歳。福井県出身。石川・志賀高卒。2025年JOCジュニアオリンピックカップU20-77kg級優勝《主な成績》
澤田夢有人(さわだ・むうと=おとぎやぐるーぷ)
1995年6月12日生まれ、30歳。静岡県出身。静岡・飛龍高~日体大卒。2024年全日本選抜選手権82kg級3位《主な成績》
デンジャフィールド・ルーシアス・アポロ
(Dangerfield, Lucious Apollo=神奈川大)
2004年10月9日生まれ、20歳。神奈川県出身。神奈川・磯子工高卒。2024年全日本学生選手権3位《主な成績》
友寄汰志(ともよせ・たいし=日体大)
2003年5月18日生まれ、22歳。沖縄県出身。沖縄・北部農林高卒。2024年全日本学生選手権優勝《主な成績》
堀北一咲望(ほりきた・いさみ=宮崎県スポーツ協会)
2003年3月31日生まれ、22歳。兵庫県出身。兵庫・西宮香風高~日体大卒。2024年全日本大学グレコローマン選手権優勝《主な成績》
美斉津楓雅(みさいづ・ふうが=日体大)
2005年7月4日生まれ、19歳。長野県出身。長野・小諸商高卒。2024年東日本学生選手権(秋季)・新人戦優勝《主な成績》 
水崎竣介(みずさき・しゅんすけ=拓大)
2006年8月27日生まれ、18歳。静岡県出身。2024年全国高校グレコローマン選手権80kg級優勝《主な成績》