2025.06.10

【6.19~22明治杯全日本選抜選手権・展望7】全日本2連覇の阪部創(自衛隊)が勝ち抜くか…男子グレコローマン87kg級

 2025年世界選手権(9月、クロアチア)の代表選考を兼ねた2025年明治杯全日本選抜選手権は、6月19日(木)~22日(日)に東京体育館で行われる。昨年12月の天皇杯全日本選手権の優勝選手が勝てば世界選手権の代表に決定、別の選手が勝てば、両選手によって当日、プレーオフが行われ、勝者が代表となる。各階級の見どころをさぐった。《大会日程》


男子グレコローマン87kg級・展望(6月20~21日)

※エントリーに基づいた予想であり、直前の負傷等による戦力ダウンは勘案しておりません。

 全日本選手権を連覇している阪部創(自衛隊)が一歩リードしている状況か。冬の国際大会(UWWランキング大会=アルバニア、アジア選手権=ヨルダン)では結果を出せなかったが、その経験を生かして世界選手権の代表権を勝ち取るか。

▲同門のライバル(角雅人)の引退で“独走状態”の阪部創=撮影・矢吹建夫

 昨年の全日本学生選手権を制した磯江大成(日体大)が、全日本選手権2位、今年のU23全日本選手権優勝と力をつけている。82kg級が主戦場だった藤井達哉(滋賀県スポーツ協会)は国民スポーツ大会87kg級で磯江を破って優勝しており、この階級でもやれることを証明している。どちらかが阪部の壁を乗り越えられるか。

 全日本学生選手権決勝で磯江に惜敗した鬼塚一心(日体大)は、全日本選手権3位、今年のJOC杯JOCジュニアオリンピックカップU20-87kg級優勝と急成長を見せている。全日本選手権での阪部との対戦は差があったが、その差を縮めているか。

【2024年全日本選手権ファイナル成績】
 ▼決勝
阪部創(自衛隊)○[VSU、1:27=8-0]●磯江大成(日体大)
 ▼3位決定戦
鬼塚一心(日体大)○[VSU、4:13=9-1]●福島煌天(栃木・足利大附高)
吉澤英(育英大)○[VSU、3:50=8-0]●佐藤空(CLINIC TEN SHIBUYA)

《明治杯全日本選抜選手権・歴代優勝選手》=レスリング・スピリッツ調べ
男子フリースタイル男子グレコローマン女子


エントリー選手(選手=略歴はレスリング・スピリッツ調べ)

※昨年12月の天皇杯全日本選手権のこの階級の3位以内の選手以外はアイウエオ順

《2024年全日本選手権優勝》
阪部創(さかべ・そう=自衛隊)
1993年10月19日生まれ、31歳。和歌山県出身。和歌山・紀北工高~神奈川大卒。2023年全日本選手権優勝 《主な成績》
《2024年全日本選手権2位》
磯江大成(いそえ・だいせい=日体大)
2004年1月16日生まれ、21歳。鳥取県出身。鳥取・鳥取中央育英高卒。2024年全日本学生選手権優勝 《主な成績》
《2024年全日本選手権3位》
鬼塚一心(おにつか・いっしん=日体大)
2005年6月5日生まれ、20歳。福岡県出身。福岡・三井高卒。2024年全日本学生選手権2位《主な成績》
岡大智(おか・だいち=拓大)
2004年5月14日生まれ、21歳。香川県出身。香川・多度津高卒。2024年全日大学グレコローマン97kg級3位《主な成績》
福島煌天(ふくしま・こう=国士舘大)
2006年9月20日生まれ、18歳。埼玉県出身。栃木・足利大附高卒。2024年全国高校グレコローマン選手権92kg級優勝 《主な成績》
藤井達哉(ふじい・たつや=滋賀県スポーツ協会)
1997年6月2日生まれ、28歳。滋賀県出身。滋賀・栗東高校~青山学院大卒。2023年全日本選手権3位《主な成績》
矢作元貴(やはぎ・げんき=法大)
2004年12月5日生まれ、20歳。東京都出身。東京・日本工大駒場高卒。2024年全日大学グレコローマン選手権3位《主な成績》