2025年東日本学生リーグ戦は5月26日(月)~28日(水)に東京・駒沢屋内球技場で行われ、昨年、6年ぶり10度目となる区切りの優勝を達成した山梨学院大が、V20へ向けてのスタートを目指す。
試合システムも変わる。昨年までは一部リーグ16大学だったが、今年から12大学に縮小し、6大学ずつに分かれて予選リーグが実施される。実力差の狭まった中での闘いで、各組1位と2位が最終日にファイナル・ステージに進出。A組1位-B組2位、A組2位-B組1位で準決勝を行い、勝者同士が決勝、敗者同士が3位決定戦を行う。
したがって、予選リーグで1敗を喫しても優勝の可能性は残されており、最後まで気の抜けない闘いが予想される。予選3~6位の大学は反対ブロックの同順位の大学と順位決定戦を行う。
二部リーグは、今年の場合は5大学と6大学・チームに分かれて実施。1位同士が決勝、2位同士が3位決定戦…を行い、15位までの順位を決める。
最終日は、プロのDJ(ディスクジョッキー=青山学院大レスリング部OB)とMC(司会)を呼び、従来にないショーアップで学生レスリングの盛り上げに力を入れる(詳細は明日、掲載します)。
各リーグの見どころをさぐった。
《大会サイト》 《大会パンフレット》 《日程=pdfファイル》
《星取表》 《年度別記録》
《参加大学・エントリー選手》山梨学院大、中大、育英大、国士舘大、専大、神奈川大
昨年、2・3年生を中心にしたメンバーで優勝した山梨学院大の優位は動くまい。65kg級の荻野海志(4年=U23世界選手権2位)、86kg級の五十嵐文彌(4年=学生二冠王者)を中心とし、125kg級でカザフスタンからの留学生、アビレイ・ソヴィット(4年=全日本学生選手権優勝)が控える布陣は強固だ(関連記事)。
昨年、33年ぶりに4位に浮上した中大は、70kg級の山路太心主将(4年=全日本大学選手権3位)を中心とした闘い。70kg級で実績を残してきた山口叶太(2年=2024年全日本選手権3位)は4月のJOCジュニアオリンピックで74kg級を制し、この階級でも通じるベースをつくった。61kg級の佐藤大夢(4年=全日本学生選手権3位)、125kg級で国民スポーツ大会を制した濱田豊喜(4年=2024年全日本大学選手権3位)ら4年生の力を結集させてファイナル・ステージへの進出を目指す。
グレコローマンで目覚ましい躍進を遂げている育英大が、フリースタイルでも上昇ムードを見せられるか。70kg級の本名帝心主将(4年=全日本大学選手権3位)を中心に、65kg級の菅野煌大(2年=2024年全日本大学選手権3位)、125kg級のバドバヤル・ナンバルダグワ(3年=全日本学生選手権優勝)と選手はそろっている。一般的にグレコローマンの強い選手はフリースタイルにも対応できると言われており、五味虹登(4年=グレコローマン60kg級学生二冠王者)らの活躍次第で2位以上は目指せる。
国士舘大は、61kg級の加藤敦史主将(4年=全日本大学選手権3位)、74kg級の保坂典樹(4年=同)、86kg級の城所拓馬(4年=同)らの4年生の踏ん張りに期待がかかる。
昨年9位に沈んでしまった専大は、このままずるずるといかないためにも、上昇しなければなるまい。86kg級の高原崇陽主将(4年=全日本選手権79kg級3位)は3月のU23世界選手権で全日本王者(神谷龍之介=日体大3年)を破る実力を見せた。どこまで上位へ食い込めるか。神奈川大は65kg級の鳥目裕太主将(4年=2024年全日本大学選手権5位)を中心に上位をうかがう。92kg級高校選抜王者・小玉龍舞(高知・高岡高卒)の加入に上級生の奮起が望まれる。
《参加大学・エントリー選手》日体大、日大、早大、拓大、東洋大、明大
王座奪還を目指す日体大は、2024年アジア王者(57kg級・弓矢健人=4年)や全日本選抜王者(70kg級・山下凌弥=3年、74kg級・髙橋海大=4年)、全日本王者(79kg級・神谷龍之介=3年)、2022・23年U20世界王者(65kg級・西内悠人=3年)と国内外で実績のある選手がそろっている。準決勝、決勝に照準を合わせているだろう(関連記事)。
日大は125kg級に“スーパー高校生”だった藤田宝星(高校五冠王者=埼玉・花咲徳栄高卒)が加入したものの、97kg級がないため藤田龍星(4年=全日本大学選手権97kg級3位)、吉田アラシ(4年=アジア選手権97kg級優勝)とバッティング。“宝の持ち腐れ”状態になるのは無念。86kg級の今井海陽(4年=全日本学生選手権3位)らがいかに踏ん張るか。
97kg級が実施されない不運に直面するのは早大も同じ。北脇香(4年=U23全日本選手権グレコローマン97kg級優勝)と掛川零恩(3年=全日本選手権92kg級2位)の強豪選手が重なってしまう。74kg級のガレダギ敬一(2年=全日本学生選手権79kg級優勝)らの踏ん張りで上位進出を目指したい。
拓大は全日本大学王者の菊地優太(3年=U23全日本選手権)を中心とした布陣で上位を狙う。ともに全国高校生グレコローマン選手権優勝の小菅慶士(静岡・飛龍高卒)、水崎竣介(京都・丹後緑風高卒)の全国王者が加入し、来年以降を見据えた闘いを展開するか。
前田翔吾監督となった東洋大は、74kg級に伊藤拳将(3年=国民スポーツ大会3位)、86kg級に角生直生(3年=全日本選手権・男子グレコローマン77kg級3位)、125kg級に植木優斗(3年=全日本学生選手権92kg級2位)と重量級に強豪をそろえる。明大は125kg級の菊地一瑳(3年=東日本学生秋季新人戦優勝)らの力で上位を目指す。65kg級に加入した吉田煌(インターハイ2位=埼玉・花咲徳栄高卒)がチームを活気づけるか。
《参加大学・エントリー選手》法大、大東大、慶大、東農大、東北学院大
昨年まで一部リーグで、リーグ改編にともなって二部リーグとなった法大と大東大は、今年の大会で頑張って即一部復帰、あるいは復帰の足がかりをつかみたい。大東大は1992年バルセロナ・96年アトランタ両オリンピック代表の鈴木賢一監督が就任して最初の大会。上昇気運をつくれるか。
慶大は、86kg級にインターハイ王者(岡澤ナツラ)、70kg級に国民スポーツ大会王者(瀧澤勇仁)の全国王者が慶応義塾高校から加入し、優勝を狙える戦力になっている。2023年に部員一人となって廃部の危機から持ち直し、部員11人となった東農大がどこまで上位に食い込めるか。
《参加大学・エントリー選手》青山学院大、立大、防大、東海大、東大、学連選抜(国際武道大・国際基督教大)
昨年の一部リーグから二部に割り振られた青山学院大と立大が優勝争いをするか。青学大はグレコローマンでU23世界選手権出場を決めている菊田創(3年=全日本選手権グレコローマン72kg級3位)が中心となる闘い。立大は菊田級の実績のある選手はいないが、部員数は青学大より多く、青学大をしのぎたいところ。
自衛隊で活躍していた伊藤諒監督になって初の大会となる防大のほか、東海大が優勝戦線に浮上できるか。
5月26日(月) | Aマット | Bマット | Cマット | Dマット | |
1部予選リーグ 1R |
11:00 | 山学大-神 大 | 中 大-専 大 | 育英大-国士大 | ウォーミング アップ場 |
12:00 | 日体大-明 大 | 日 大-東洋大 | 早 大-拓 大 | ||
1部予選リーグ 2R |
13:00 | 山学大-専 大 | 中 大-国士大 | 育英大-神 大 | |
14:00 | 日体大-東洋大 | 日 大-拓 大 | 早 大-明 大 | ||
1部予選リーグ 3R |
15:00 | 山学大-国士大 | 中 大-育英大 | 専 大-神 大 | |
16:00 | 日体大-拓 大 | 日 大-早 大 | 東洋大-明 大 |
5月27日(火) | Aマット | Bマット | Cマット | Dマット | |
2部 予選リーグ 1R |
9:45 | 法 大-東学大 | 大東大-東農大 | ウォーミング アップ場 |
|
10:30 | 青学大-学連選抜 | 立 大-東 大 | 防 大-東海大 | ||
11:15 開会式 | |||||
2部 予選リーグ 2R |
11:30 | 法 大-東農大 | 大東大-慶 大 | ||
12:15 | 青学大-東 大 | 立 大-東海大 | 防 大-学連選抜 | ||
1部 予選リーグ 4R |
13:00 | 山学大-育英大 | 中 大-神 大 | ||
14:00 | 日体大-早 大 | 日 大-明 大 | 拓 大-東洋大 | ||
2部 予選リーグ 3R |
15:00 | 法 大-慶 大 | 大東大-東学大 | ||
15:45 | 青学大-東海大 | 立 大-防 大 | 東 大-学連選抜 | ||
1部 予選リーグ 5R |
16:30 | 山学大-中 大 | 育英大-専 大 | ||
17:15 | 日体大-日 大 | 早 大-東洋大 | 拓 大-明 大 | ||
2部 予選リーグ 4R |
18:00 | 慶 大-東学大 | 東農大-東学大 | ||
18:45 | 青学大-防 大 | 立 大-学連選抜 | 東海大-東 大 |
※2部予選リーグ4R 東農大-東学大は、慶大-東学大の試合終了後、15分後に開始します
5月28日(水) | Aマット | Bマット | Cマット | Dマット | |
2部予選リーグ 5R |
10:00 | 法 大-大東大 | 慶 大-東農大 | ウォーミング アップ場 |
|
10:45 | 青学大-立 大 | 防 大-東 大 | 東海大-学連選抜 | ||
1部 順位決定戦 | 11:30 | A3-B3 | A4-B4 | A5-B5 | A6-B6 |
1 部 Final ステージ 準決勝 2部 決勝 |
12:30 | 1部リーグ A1-B2 |
1部リーグ A2-B1 |
2部リーグ A1-B1 |
ウォーミング アップ場 |
2部 順位決定戦 | 13:30 | A2-B2 | A3-B3 | A4-B4 | A5-B5 |
1部 3・4位決定戦 1部・2部入替戦 |
14:30 | 1部3・4位 | 入替戦 (2部1位) |
入替戦 (2部2位) |
ウォーミング アップ場 |
15:30 休憩 | |||||
1 部 Final ステージ 決勝 |
15:45 | - | |||
閉会式(全試合終了後) |