米国の男子フリースタイルと女子の世界選手権代表選考会(ファイナルX=6月14日、ニュージャージー州ニューアーク)への出場権をかけたチーム・トライアル・チャレンジ・トーナメントが5月16~17日にケンタッキー州ルイスビルで行われ、パリ・オリンピック女子68kg級優勝のアミート・エロル(米国)が4月の全米選手権2位のスカイラー・グロートを破り、この階級での世界選手権出場へ一歩前進した。
同オリンピックの男子フリースタイル74kg級で銅メダルだったカイル・デイクは86kg級で勝ち、やはりファイナルXで世界選手権へのキップを目指す。
ファイナルXへは、パリ・オリンピックと世界選手権でメダルを獲得した選手は、それだけで出場資格を持つが、階級を変えた場合は、予選を通過しなければならない。
エロルは、パリ大会68kg級で米国史上最年少のオリンピック・チャンピオンに輝いたが(関連記事)、本来は72kg級の選手。今年は72kg級に戻して闘うことを決めている。全米選手権には出場せず、この大会に照準を絞っていた。グロートに2-1の僅差ながら勝利。ファイナルXでは、全米選手権優勝のアレクサンドリア・グラウドを相手に世界選手権代表を目指す。
74kg級でファイナルX出場権を持っているデイクは、86kg級での世界選手権出場を目指して全米選手権に出場したが、決勝でザヒド・バレンシアに敗れて2位に終わった。今回の大会では、全米大学(NCAA)選手権で史上初の5度優勝に輝いたカーター・スタロッチ(関連記事)と対戦。3-3の同スコアながら内容で勝ち、最後のチャンスへ進んだ。バレンシアとの再戦に世界選手権出場をかける。
パリ・オリンピックで銀メダルを取ったスペンサー・リー(男子フリースタイル57kg級)や銅メダルのヘレン・マルーリス(女子57kg級)は、それと同じ階級で世界選手権出場を目指しており、予選免除でファイナルXへ出場する。パリ大会の女子76kg級で銀メダルだったケネディ・ブレーデスは、全米選手権の68kg級で優勝したことで、ファイナルXへ挑む。
ファイナルXの対戦カードは下記の通り。最大3試合が予定されており、2勝した選手が世界選手権の代表権を獲得する。なお、男子グレコローマンは全米選手権での優勝選手が世界選手権の代表に決定している。
57kg級 Spencer Lee ー Luke Lilledahl
61kg級 Vito Arujau ー Jax Forrest
65kg級 Joey McKenna ー Real Woods
70kg級 Yianni Diakomihalis ー PJ Duke
74kg級 Mitchell Mesenbrink ー David Carr
79kg級 Evan Wick ー Levi Haines
86kg級 Zahid Valencia ー Kyle Dake
92kg級 Trent Hidlay ー Josh Barr
97kg級 Kyle Snyder ー Hayden Zillmer
125kg級 Wyatt Hendrickson ー Trent Hillger
50kg級 Audrey Jimenez ー Erin Golston
53kg級 Brianna Gonzalez ー Felecity Taylor
55kg級 Cristelle Rodriguez ー Everest Leydecker
57kg級 Helen Maroulis ー Amanda Martinez
59kg級 Abigail Nette ー Jacarra Winchester
62kg級 Kayla Miracle ー Adaugo Nwachukwu
65kg級 Macey Kilty ー Aine Drury
68kg級 Kennedy Blades ー Brooklyn Hays
72kg級 Alex Gladue ー Amit Elor
76kg級 Kyle Welker ー Dymound Guilford