4月7日(月)からスロバキア・ブラティスラバで始まる2025年欧州選手権で、ロシア(UWWとして参加)の男子フリースタイル・チームの主将だったアブデュラシド・サデュラエフにスロバキアから入国ビザが発給されず、大会を欠場することになった。ロシア・レスリング協会ウェブサイトなどが報じた。
昨年の欧州選手権もビザの問題で入国を拒否されており、2年連続で開催国への入国を拒否されて大会に出場できない事態となった。
同選手は86kg級で2016年リオデジャネイロ・オリンピック、97kg級で2021年東京オリンピックを制し、世界選手権は2014・15年(以上86kg級)、2018・19・21年(以上97kg級)、24年(92kg級)で優勝。オリンピックを合わせるて「金8・銀1」は、男子フリースタイルでは歴代4位タイ。
昨年のパリ・オリンピックには国際オリンピック委員会(IOC)の「中立でない」という判断で出場できなかったが、その後の非オリンピック階級の世界選手権を制した。
ロシアのミハイル・マミアシビリ会長は「サデュラエフへのビザ発給拒否は、大会の地位に影響を及ぼします。これは世界のレスリング界にとって損失です」とコメントする一方、「ブラチスラバ、スロバキアのスポーツ省、外務省はこの問題に可能な限りのことをしてくれました」と感謝している。