2025.04.02NEW

【2025年全国高校選抜大会・特集】全日本選抜王者の指導で選手の意識が向上…3年ぶりに白星を上げた地元の北越(新潟)

 外部コーチに全日本選抜王者(島袋慶生)を迎えた地元・新潟の北越が、1回戦で喜多方桐朋(福島)と3-3のスコアながら、勝ち点の差で撃破。新潟県勢として3年ぶりに白星を挙げたが(前回は2022年の北越で3回戦まで進出)、2回戦で帯広北(北海道)に敗れて上位進出はならなかった。

▲チームスコア3-3ながら、勝ち点の差で北越が1回戦を突破

 石井邦宏監督は「1年生が3人、2年生が1人という若いチーム。少ない人数で、みんなで力を合わせて勝てた。選手の自信になったと思います」と、4人という学校対抗戦のメンバーを組める最低限度の選手数で1勝を挙げたことを評価。

 51kg級の不戦敗のあと、55kg級の傳田航生が負けたとはいえ、6分間フルに闘う熱闘(3-6)を展開したことを勝因に挙げた。点数を取ってのポイント負けは、勝ち点が「1」となる。勝ち点の計算上のこともさることながら、彼の踏ん張りが、そのあとの3連勝につながったと分析した。

 試合前から、チームスコアが3-3になって(125kg級は両チーム不在)内容差の勝負になる可能性があることを伝えており、負けても勝ち点「1」を取ること、勝つときはフォールかテクニカルスペリオリティを目指すことを指示。負けても流れをつくることが必要という団体戦の鉄則を貫いての勝利と振り返った。

この1勝が今後の飛躍につながるか

 4選手のうち、高校入学前にレスリングをやっていたのは60kg級の堤利空と65kg級の川村奏嘉(2023年全国中学選抜選手権5位)の2選手。全国のトップチームと闘うのは荷が重いだろうが、昨年4月に日体大OBで現役選手だった島袋慶生(日体大OB)が新潟市の東新潟特別支援学校に勤務することになり、外部コーチとして練習に来てくれることになった。

▲セコンドにつく島袋慶生コーチ(右)と石井邦宏監督

 同選手は5月の明治杯全日本選抜選手権の男子グレコローマン77kg級で優勝し、選手生活にピリオドを打って指導に専念してくれることになった。石井監督は「技術指導に加え、生活面の細かな指導までしてもらい、選手の意識も高くなってきました」と歓迎。最初はちょっとしたことでメソメソすることもあった選手たちだったが、そうしたことがなくなり、「成長しているのかな、と思います」と言う。

 今大会の1勝によって「練習すればするほど勝てることが分かったと思う。やってきたことが間違っていないことを知れば、もっとやる気になってくれると思います」と期待。キャリアの浅い少人数での活動だが、この1勝が今後の飛躍につながることを望んだ。